認知特性とは?「頭のよさ」テストで才能を見つけて、勉強や人生に役立てよう

認知特性で分けられた人たち

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私もそうですが、コミュニケーションが苦手な人は多いかと思います。

コミュニケーションとは、具体的に何でしょうか?

それらを知る手がかりとして、認知特性があります。
驚くことに認知特性は、自分の才能を発見したり、記憶力、集中力の向上にも役立ちます。

自分の認知特性は、簡単な診断ツールで知ることができます。
私も最適なコミュニケーション方法を理解できました。

認知特性の診断方法と、勉強や仕事に対する取り組みなど、実際の活用例なども説明します。

認知特性とは

認知特性とは、(視覚や聴覚など)感覚器から入力された情報を記憶したり、脳の中で理解して表現する能力のことです。
医学博士の本田真美先生が診断方法を発案されています。

主に記憶力、コミュニケーション能力から集中力まで関わる

視覚が優れた人、聴覚が優れた人、言語の処理能力が優れた人。
人間は記憶の仕方にしても、個々に得意・不得意があります。
また「記憶した情報を脳で処理して表現」することにも、個人差があります。これが才能です。

認知特性は「気が散る要因」にも関わっています。
集中力が続かない人は「視覚によって気が散る」のか「聴覚によって気が散る」のかを、認知特性で知ることができます。
すなわち集中力が続く環境を構築するのに役立ちます。

こんな経験はありませんか?

口頭で指示を出されても、きちんと理解できる人がいるのに対し、自分は理解ができない。
人の顔と名前が一致せず、違う名前で呼んでしまった。
彼女が髪を切ったのに全く気づかなかった。
これらは認知特性によって起こる可能性があります。

自分の認知特性を理解すれば、記憶力やコミュニケーション能力を向上させることができます。
また、他人の認知特性を知れば、その人にあった接し方ができるようになるでしょう。

自分の認知特性を知る方法

本田真美先生の著書「医師のつくった「頭のよさ」テスト~認知特性から見た6つのパターン~(光文社新書)」に認知特性テストが掲載されています。
このテストで自分の認知特性を知ることができます。

また以下の公式サイトでも、診断ツールをエクセル形式でダウンロード可能です。

本田40式認知特性テスト 診断ツールみくりキッズくりにっく│世田谷区二子玉川・上野毛の小児科,リハビリテーション科,小児神経内科,アレルギー科,児童精神科,オンライン診療
あなたの才能が10分でわかる40問テスト 診断ツール

自分の特性判断以外には利用してはいけませんとの注意書きがありますので気を付けてください。
この診断だけでは使い方や具体的な行動が分からないので、書籍を購入した方が良いでしょう。(本当に買って良かったと思える本です!)

診断テストの例

公式HPのエクセルでは40問ですが、書籍では35問になっています。
どういった診断なのか、書籍から例をひとつだけ紹介します。

問1 初対面の人を覚えるときのポイントは何ですか?
A 顔や雰囲気で覚える
B 名刺の文字で覚える
C 名前の響きから覚える

上記のように、記憶や認知、表現などについての質問に回答していきます。

認知特性診断の例

あなたは視覚・言語・聴覚のどれで他人を覚えていますか?

診断結果は6タイプ

認知特性は、大きく分けて3種類あります。
さらに2つずつに分かれるため、計6タイプの特性となります。
ひとつずつ見ていきましょう。

視覚優位者のイラスト
視覚優位者 写真タイプ
このタイプは見たものを「写真を撮るように」画像で記憶できます。
さらに目で見た情報を、瞬時に処理できます。
向いている職業:デザイナー、写真家、画家など
視覚優位者 三次元映像タイプ
三次元映像タイプは、写真タイプに時間軸が加わります。映像として記憶したり、処理ができます。
初めての場所に旅行したとき、順序よく時間を追うように覚えられます。
向いている職業:テレビカメラマン、映像クリエイター、建築家、パイロットなど
言語優位者のイラスト
言語優位者 言語映像タイプ
このタイプは、文章を映像化して記憶できます。
また、イメージと言語を結びつけることができます。
向いている職業:コピーライター、絵本作家、雑誌編集者、作詞家など
言語優位者 言語抽象タイプ
言語抽象タイプは、言葉に対し、図を順序よく結びつけることができます。
紙に書いてある文字を、目から記憶しやすい特性を持っています。
向いている職業:内科医、作家、教師など
聴覚優位者のイラスト
聴覚優位者 聴覚言語タイプ
このタイプは、言葉を聞くことで記憶するのが得意です。
話を聞くだけで内容を理解し、イメージよりも言語で思考の処理ができます。
音が理解できるので、韻を踏むことも得意です。
向いている職業:弁護士、落語家、教師、アナウンサーなど
聴覚優位者 聴覚&音タイプ
聴覚&音タイプは、聴覚言語タイプより、言語を持たない音階などをイメージしながら、脳で処理できます。
絶対音感がある人も、このタイプに属します。
入力された音を、自らの声で出力する「モノマネ」が得意な人もいます。
向いている職業:音楽家など

認知特性は個人の中で重なっている部分もあり、絶対的に線引きできるものではありません。
バランスの良い人もいますし、視覚優位者が聴覚で覚えるなど、状況で使い分けられる人もいます。
逆に使い分けができない人もいます。
ここまでで自分や他人に対して、心当たりのある人は多いかと思います。
私は認知特性を知ったとき、世界が変わったように感じました。

コミュニケーションの苦手を克服

コミュニケーションとは「相手を理解し、相手から理解される」ことです。

お互いを理解するのに、手段はひとつだけで良いでしょうか?

認知特性がそれぞれ違うのであれば、それぞれの適したコミュニケーション方法を取れば良いわけです。
具体的な例から解説していきます。

同じものを見ても、同じことを聞いても、他人と同じように理解はできない

絵を言葉にできない視覚優位者

言葉で説明してと言われましても……。

認知特性とコミュニケーションは、深い関わりがあります。
例えば聴覚優位者が言葉で説明をしても、視覚優位者はすぐに理解できない。
そんなことが現実社会で起きています。

自分なら聞いて理解できるだけに、相手の能力を低く見積もってしまうのです。
「なぜこんなことが理解できないのか」とイライラすれば、両者の溝は深まります。

視覚優位者は映像として記憶に残りやすいので、イライラされたイメージが鮮明に残り、コミュニケーションがますます苦手になってしまいます。

視覚優位者は、頭の中でイメージを再現できる一方で、言語への変換が苦手です。
相手に伝わらないという悲劇を生みます。
ホワイトボードやチラシの裏でもいいので、図や絵で伝える工夫をしてみましょう。

相手の認知特性を知れば相手にあったコミュニケーションができる

絵を言葉で説明する言語優位者

同じ手段で同じようにコミュニケーションを取ることはできないのです。

言語優位者は、言語の順序を組み立てることができますが、その分聞き取るスピードが遅くなります。
自分のペースで喋っても、相手には早すぎて理解できないことがあります。

メールなど、話す以外のコミュニケーション手段に変えるのも良いでしょう。
もちろん世間一般でよく言われる「結論から先に話す」ことは、どの特性であっても有効です。
相手の認知能力を知ることができなくても、相手の気持ちを読み取ろうとするだけで、コミュニケーション力は向上します。

お互いを理解することで、両者の関係が円滑になり、コミュニケーションの苦手が解決できるようになります。

職場でのコミュニケーション改善例

私の同僚に発達障害と診断された人がいます。
薬を飲んで様子を見るという類いのもので、薬による効果が認識できれば発達障害の可能性があるそうです。
発達障害の特徴として「2つのことが同時にできない(マルチタスクが苦手)」と一般的に言われます。
「優先順位と実行スケジュールを、時系列で組み立てるのが苦手」ということです。

そうであれば視覚優位者は、不得意な傾向があります。
私も同じです。

同僚は顧客と会って話をするのが苦手で、極端に嫌がります。
会うどころか電話も苦手です。

困ったことに、私たちはデザイナーです。

デザインは「顧客とのコミュニケーション」で引き出されるものです。
同僚のデザイン能力は大変優れたもので、誰にも真似できないほど素晴らしいイメージを作り上げます。
そして素直で、社会的なマナーも持っています。

私たちは対策を考えました。

どうやって解決したかというと、担当の顧客を変えたのです。
会いたがる顧客、電話をしたがる顧客、メールでのやりとりが多い顧客のうち、メール主体でやりとりをする顧客に変えたのです。
その顧客は遠隔地にあって会議が多いため、会うよりも、電話よりも、メールでのやりとりが多いのです。
それでも最初は電話が掛かってくるので、初回の電話対応だけ私が代わり、あとはメールで顧客とコミュニケーションをすることにしました。

もともとデザイン力は優れていたため、すぐに顧客から信頼されるようになりました。
そして信頼を得たタイミングで、一緒に顧客を訪問したところ、(初対面であっても)顧客は尊敬に近い形で同僚を信頼してるため、心地よく会話が弾みました。

同僚は相変わらず緊張していましたが、自分が良く言われたことで、最良の経験を得られたのです。

子育てにイライラして自己嫌悪にならないために

子どもに大人と同じ認知特性テストをしても、経験が少ないため無意味です。
本田真美先生の著書「医師のつくった「頭のよさ」テスト~認知特性から見た6つのパターン~(光文社新書)」には、子ども用の認知特性テストが掲載されていますので、そちらをご参考ください。

子ども用の認知特性テストを行えば、きっと自分の子ども特有の問題でないことが分かるかもしれません。
また、子どもにあった環境を用意するのにも役立ちます。
子どもの認知特性を知ることで、子育てへのスタンスも変わるでしょう。

本田真美先生は20年以上、子どもの発達障害と向き合ってきたスペシャリストです。
著書には幼児教育や子どもの行動についても書かれていて、子育ての前に読んだ方が良いと思います。

認知特性を意識して記憶力を上げる

視覚優位者は画面のキャプチャを撮るように記憶し、言語優位者は言葉で記憶し、聴覚優位者は音や声で記憶します。
どの方法が覚えやすいかを知っておくだけでも、記憶力を向上させることができます。

それぞれのタイプごとに「最適な記憶方法」について解説します。

視覚優位者の場合

例えば、人の名前を覚える場合です。

視覚優位者は、顔写真の近くに名前があれば、その周辺ごとイメージで覚えると、記憶がしやすくなります。
胸元に名鑑があっても覚えやすいでしょう。
しかし腰に名鑑があると、腰周辺のイメージが定着して顔まで目が届きません。

視覚優位者は、写真のように記憶が定着します。
トラウマになるような衝撃的な場面は、ハッキリと脳に残り、忘れにくい傾向があります。

言語優位者の場合

言語優位者は文字通り言語の情報を見ています。
ドはドーナツ、レはレモン……といった覚え方が得意です。
言語でストーリーを付ける方法も覚えやすいです。
「水兵 リーベ 僕の舟……」という元素記号の覚え方がありますが、これはリーベというのがドイツ語で恋人の意味なので、水兵が愛する恋人は僕の船である、という風に言語を使って覚えられます。

聴覚優位者の場合

聴覚優位者は、声や音で記憶するのが得意です。
名前を覚えたい場合は、名刺交換だけでなく、口で自己紹介をするか、名前の話をしてみると覚えやすくなります。
「水兵 リーベ 僕の舟……」の覚え方は、声に出すと良いでしょう。
世の中には様々な記憶術が存在しますが、自分に合った記憶方法を発見するのが第一歩です。

すいきんちかもくどってんかいめい……学校では音読で覚えることがありますが、苦手と思ったら文字に書いてみるなど、柔軟に対応するべきです。
決して他の子どもより「劣っている」と決めつけないことです。

名前の覚え方

視覚優位者は顔写真と名前を画像で覚えると楽です。私もこの方法で覚えられるようになりました。

※この記事では、記憶を自由に取り出せるようになることを定着と表現しています。

無駄の多い記憶方法

大化の改新を「むしころす」(645年)と覚えましょうと教わった人は多いと思います。
(645年ではないという話はいったん置いておきます)
大化の改新と「むしころす」は、意味もかけ離れてイメージできません。
語呂が良いので、人によっては記憶を取り出しやすいですが、「むしころす」と「645」では前者の方が文字数も多く容量を使います。
大抵はイメージしやすかったり、意味が通っていたりする方が効率の良い記憶方法です。

認知特性診断で才能を見つける

前述の通り認知特性は、自分の得意な記憶方法でもあります。
記憶は海馬と呼ばれる脳部位から取り出し、手や口を使ってアウトプットします。
記憶とアウトプットは、連動しています。

視覚で記憶しているならば、絵をアウトプットしやすくなります。
聴覚で記憶していれば、音をアウトプットしやすくなります。

才能は、手や口を上手に使うアウトプットと言えます。
アウトプットには、インプット段階での記憶方法と合っていることが必要です。
視覚で覚えるのを得意とする人が、音をアウトプットするのは難しいものです。これが才能の正体です。

認知特性を診断してみました

私も認知特性の診断テストをしましたので、詳しく説明します。

「医師のつくった「頭のよさ」テスト~認知特性から見た6つのパターン~(光文社新書)」の認知特性テストで診断した結果がこちらです。

認知特性診断の結果

私は視覚優位者で、言語は一般よりわずかに劣っていますが、聴覚は激しく劣ってました。

私はノンデザイナーから独学で紙のデザイナーになり、現在はWEBクリエイターです。認知特性の診断結果からは、なるべくしてなったとも言えます。

認知特性は遺伝と関係するとの見解が多いようです。
子が親と似た職業に就いたりするのは、心当たりがあるかと思います。
そういえば、私は兄弟そろってデザイナーです。また姉妹そろってデザイナーの同僚もいます。

なりたい職業や趣味においては、人間はなんとなくでも自分の認知特性にあったものを選ぶようにできているそうです。
あくまで現状の結果なので、これから変わる(変える)こともできます。
それにデザイナーを「している」から、認知特性が変化した可能性もあるのです。

以下の記事では「才能とは何か」を詳しく書いています。

努力しているとき、自分に才能があるのか不安になる

努力にはモチベーションの維持が必要です。
私が独学でデザインを学んでいた頃、デザイナーになれてもやっていけるだろうか、このまま勉強を続けていいのだろうか不安でした。
もし先に自分の認知特性を知っていれば、不安も軽減されてモチベーションも維持できていたかもしれません。
そういった意味では、もっと早く知っていたかったです。

視覚優位者が楽器にあこがれても難しい

私は学生時代、友人がギターを弾いていたのに憧れました。
金銭面や環境面であきらめましたが、もし楽器が弾けたら、作曲ができたらどんなに楽しいか想像を膨らませてました。
今思えば、音楽の授業が苦手だったのに妙な話です。

認知特性テストの結果の通り、私は聴覚系の才能はありません。
おそらく楽器を購入しても、どんなに努力しても続かなかったでしょう。

絶対音感は遺伝によるものとの見解が一般的です。
(とはいえ絶対音感がなくても、聴覚優位者は音楽の才能があるかと思います。)

2つの能力を伸ばせば評価されやすくなる

私は視覚優位ですが、言語能力を伸ばす価値はあります。
デザイナーは、どんなに素晴らしいデザインができても、コミュニケーションができないと仕事になりません。
そしてプレゼンでは、言語を用いて説明します。

相手に言語優位者や聴覚優位者がいれば、なおさら伝える技術が必要です。
認知特性は生まれながらのものですが、大人になってからも努力で伸ばすことができるようです。(しかし、高いモチベーションが必要です)

2つの能力を伸ばし、意識して使えるようになれば、周りからの評価だけでなく、社会的な地位も向上するでしょう。
もちろん視覚優位者がデザインをして、言語優位者がプレゼンをするように、異なる特性の人がチームを組めば無敵です。

練習や訓練で他の能力を伸ばす

視覚優位者でなくても、練習や訓練で写真のように記憶することができるようになります。
写真記憶術は、今まで特殊な才能と思われていました。
写真を数秒見てから絵を描くことで、写真と描いた絵の違いを見つけ、どの部分が違うかをフィードバックすることで記憶に入れる練習法です。
何が描けていないかを認識することで、苦手のフィードバックを得ることができます。

集中力が続かないのは認知特性と関係する

視覚や聴覚が邪魔しても集中できる人

あなたが集中できないのはどっちのパターン?

集中力が続かない理由のひとつに、気が散るという外的要因があります。
感覚器への外部刺激です。
この気が散るというのは、誰もが経験しているでしょう。

実は「何によって気が散るか」というのは、個人差があります。
そして個人差は、認知特性と関係があります。

あなたの集中力を邪魔するのは何か?

視覚優位者は「視覚情報」によって、集中力を邪魔される傾向があります。
聴覚優位者は「聴覚が優れている」だけに、外部からの音や声で、集中力を邪魔される傾向があります。
一概には言えませんので、作業や読書中に意識して、自分が何によって集中できないかを見つけてください。

私は視覚優位者なので、実際に視覚情報で気が散ります。
机が散らかっていると集中できません。スマートフォンが目に入る場所にあると、手にしてしまいます。
逆に周囲の声や雑音は気になりません。聴覚が鈍感なのです。

作業や読書は、誘惑物が目に入らない静かな自宅より、雑音や声のするカフェの方が捗ります。

子どもの頃、運動場から聞こえる音や声で、授業に集中できなかった経験はありませんか?

私は電車やクルマが通る外の景色が気になって、窓際の席では外ばかりを見て、授業に集中できなかった記憶があります。
視覚情報が欲しいのか、皮肉なことに窓際を好みました。

私にチョークを投げる先生

音楽室の歌声や校庭の声は気にならないのですが、景色を見ると集中できません。

自分が集中できる環境を作る

自分が集中できない要因さえ分かれば、後は環境を工夫することで解決します。
視覚で集中できない人は、パソコンのデスクトップを片付けるだけで、効果が期待できます。

しかし現実社会において、聴覚で集中できない人は、不利になりそうです。
雨の音を聞くアプリもありますが、ヘッドフォンをしていれば、音楽を聴いているように周囲から見られてしまいます。
「聴覚で集中できない人がいることの理解」が足りていないのです。

会社内に流れる音楽も、人によっては集中できなかったりします。
脳科学に対し、社会の認識が追いついていないと言えます。

集中力アップの方法はこちらの記事に詳しく書いてあります。

現代の社会では言語優位者が有利

現代社会は言語優位者にとって、有利にできています。
教育の現場では、受験に必要なものの大半は、言語を介しています。
また「ノートを分かりやすく書ける人」も言語優位者が多いのです。

実社会ではどうでしょうか。
論理的思考の得意な言語優位者が有利と言えるでしょう。
物事を正しい順序で整理できるため、スケジュール管理や遂行力に優れているからです。

さらには分かりやすく説明する能力と、ものごとを整理しながら理解する能力があります。
しかし、異なる特性の人が、同じ組織にいるのが実社会です。
特性の違う人間同士が同じ手段でコミュニケーションをすれば、どこかで摩擦が起きることでしょう。

恋人はそれぞれ違う能力に惹かれ合うことも多いでしょうから、夫婦間でも同じようなことが起こりそうです。
同じものを見ても聞いても、他人と自分のとらえ方が違うことに気づき、寛容することで、はじめて円滑なコミュニケーションができるのではないでしょうか。

まとめ

私は多くの本を読みますが、本田真美先生の著書「医師のつくった「頭のよさ」テスト~認知特性から見た6つのパターン~(光文社新書)」は、本当に読んで良かった本のベスト5位内に入ります。

この本を読むことで、コミュニケーション能力向上や自分の才能の見つけ方、自分にあった記憶術まで分かります。
もっと早くに知れば良かったと思います。

さらにこの記事で紹介しきれなかった「20以上の個別の能力」についても書かれていて、どれも会社や学校で生活をする上で、知っておきたいことばかりです。
他にも能力の伸ばし方や、社会で自分を生かす方法など、目から鱗が落ちる内容になっています。

ただし、人間は映像として記憶できないという異論も、他の心理学者に見受けられますので、ご自身の体験などから正しいかをご判断ください。私は経験上、認知特性は正しいと思っています。

私の見解としてはトレーニングや環境など、本人の努力次第で認知特性は変えられるはずです。
そうでなければ説明が付かない「脳の現象」が多いからです。

この記事の要点

人は様々な悩みや、トラブルを抱えます。
特に会社組織では、互いの認知特性のズレからイライラすることが多いと感じます。
それは「お互いを理解していないから」と言えるでしょう。

人間は自分を基準にしてしまうため、他人の欠点に不寛容です。
ダメな奴とレッテルを貼ったり、丁寧に理解してもらうことから逃げてしまうものです。
思い起こせば、学校生活もそうだったかもしれません。

上司になると、会社からのプレッシャーでその傾向は強くなります。
自分は努力していると思い込み、自分以上の努力を特性の違う他者に望むのです。

認知特性は遺伝だったり、大人になって伸ばすのは大変なことだと理解して欲しいものです。
努力不足ではなく、生まれ持った遺伝なら寛容になれるのではないでしょうか。

そして違う特性の人には、コミュニケーション方法を工夫したり、能力を支え合う形で環境を整えることができれば理想です。
もしよろしければ、記事をシェアしていただけると幸いです。
私は認知特性を少しでも多くの人に知ってもらいたいです。

参考文献

この記事は以下の文献を参考にし、独自の解釈で記載しています。
経験による独自解釈が多いため、本の内容とはまったく異なります。

  • 「医師のつくった「頭のよさ」テスト~認知特性から見た6つのパターン~(光文社新書)」本田 真美 (著)
  • 脳には妙なクセがある (扶桑社新書) 池谷 裕二  (著)
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