【解説】フィードバックとは? 人生に重要な意味を持つ理由も説明

フィードバックは人生にどれほど重要ですか?

フィードバックがあれば、未知の能力が得られるかもしれません。
それほど人間にとっては、重要な意味を持つ「仕組み」です。

フィードバックを意識することで、コミュニケーションや生き方まで変えることができます。
ミスや失敗を「単なるフィードバック」と割り切ることができれば、怖いものはありません。

フィードバックは、能力を得るために必要です。

生きる上で、どうしてフィードバックが大切なのでしょうか?

この記事では、心理学や仕事における「フィードバック」についても解説します。
また「フィードフォワード」についても説明します。

フィードバックを理解すると、人生において大切な法則が分かります。

フィードバックとは?

フィードバックの図

フィードバックとは、上図のように「結果」から改善して、さらに良い結果を得ることです。
フィードバックの回数ごとに、商品が改善されていきます。
このように「フィードバック」という単語は、仕事でよく使われます。

例えば以下のように、商品がリリースされる前にも、フィードバックが繰り返されます。

内部と外部フィードバックの図

一方で私たちは、無意識にフィードバックを受け取っています。
それは、普段の生活でも使われています。

普段使うフィードバック

ストラックアウトというゲームがあります。
このゲームでは、ボールを投げて、めくった的の数を競います。

ストラックアウト

ストラックアウトのゲーム

ほとんどの人は、最初に5番の的を狙って、ボールを投げます。
しかし、右にそれて、6番の的に当たりました。

これもフィードバックです。

狙いは5番なので、次は左を狙って投げます。
左を意識して、筋肉や立ち位置を調整すれば、方向修正ができます。

ストラックアウトの例では、分かりやすいフィードバックを得ることができました。
しかし、分かりにくいフィードバックもあります。

意識できないフィードバック

私たちは、フィードバックを意識できないことがあります。
そういった「意識に昇ってこないフィードバック」には、装置を使います。

例えば「体重計」です。
体重計は「フィードバック装置」です。

「2kg〜3kg」の体重変化にも気づくことができます。
これは自分で気づくのが、難しい変化です。

体重計からフィードバックを受ければ、間食や夜食を控える行動に変えられます。

フィードバック装置(体重計)がなければ、どうなるでしょうか?
見た目に変化が出るまで気づかないので、体重を戻すのが大変になります。

幸いなことに、私たちは「体重を調整する方法」を知っています。

無意識のフィードバック

私たちの体には、調整する方法を知らない未知のものがあります。
主に自律神経系です。

例えば脳波を操作する方法は、自分で知ることができません。
実は「リアルタイムのフィードバック装置」があれば、自分の意志で「脳波」や「血圧」までも変えることができるのです。

以下の情報があれば、フィードバック装置を使って、血圧を変えることができます。

  • 自分の今の血圧
  • 何をすれば血圧が上がるか
  • 何をすれば血圧が下がるか

脳波も同じです。
今の脳波を測定して、いろいろなことを思い浮かべれば、脳波が変化します。
楽しいことを思い浮かべると、アルファ波が強くなります。

私たちは、フィードバック装置さえあれば、新しい能力を得ることができるのです。

現在、日本でも多くのベンチャー企業が、小型の脳波計を開発しています。
脳波計を使えば、ストレスのセルフチェックができます。

「ちょっとストレスが多いな」という時は、何か楽しいことを考えて、ストレスが実際に減ったかを確認できます。
「自分は、何をすればストレスを解消できるか」ということが、はっきりと分かるようになります。

フィードバックが人生に重要な理由

それではなぜ、フィードバックが人生において重要なのでしょうか?

それは、私たちが人に「フィードバック」を与えるからです。
これは「人に教える行為」だけではありません。
伝えるのもフィードバックです。

良いフィードバックは、人間にとって快感です。
悪いフィードバックであっても、チャレンジする意欲が湧きます。
ただし、悪いフィードバックは、他人に指摘されると不快になります。

「できないことが、できるようになる」という過程が快感になるのです。
人はその行為(プロセス)自体を楽しむことができます。

さて、制御回路におけるフィードバックは、「自動制御と計装入門」さんの記事が分かりやすく書かれています。(ついでにフィードフォワードも学べます)

フィードバック制御とは?
自動制御は大きく分類すると「シーケンス制御」と「フィードバック制御」に分けることができます。フィードバック制御とは、「検出器やセンサーからの信号を読み取り、目標値と比較しながら設備機器を運転し、目標値に近づける」ことを言います。このページで

コミュニケーションのフィードバック

コミュニケーションのフィードバック

コミュニケーションで大切なのが「フィードバック」の考えかたです。

髪を切った相手に「似合ってる」と返すのも、フィードバックです。
実際ほとんどの人は、「気づく」「気づかない」に目が向きます。
本当に大切なのは、「どうなったか?」というフィードバックです。

コミュニケーションの得意な人たちは、フィードバックが多いです。

ちょっとしたことでも「助かったよ」と、相手にフィードバックを返します。
そして、フィードバックができるポイントをよく見つけます。

さらにコミュニケーション力があると、具体的なフィードバックを返してくれます。
例えば「○○だから、助かったよ」「○○が効いてて美味しいよ」などです。

フィードバックは自分を軸に返す

相手に返すフィードバックのコツは、自分が何を感じたかを具体的に伝えることです。

コミュニケーションでは「感謝を伝える」という大事な要素があります。
しかし、それだけでは足りません。

  • ありがとう→(私は)○○だから助かった
  • それをしてはダメ→それをしたら、私は悲しい
  • いじわるをしないで→(私は)そんな悪い子になって欲しくない

上記のように、具体的に自分の感想を伝えましょう。

自分がしたことに対して、喜びの感情を伝えられると、うれしい気分になります。
コミュニケーションのフィードバックは、相手に良い印象も与えます。

例えば美容院でマッサージを受けた際に、以下のようなフィードバックを返すことができます。

  • どのように良かったのか
  • 何が気持ち良かったのか
  • どのような気分になったか

振り返ってみると、日常生活で返すことのできるフィードバックは、多いと気づきます。
フィードバックのチャンスに気づくと、コミュニケーション能力がアップします。

自分のためにしない

相手のためになるのがフィードバックです。
自分のためであってはいけません。

例えば「自分の印象」を操作する目的だったり、自分の利益しか考えないフィードバックです。

肯定しかしない人に、魅力を感じるでしょうか?
相手のためにならないだけでなく、自身の魅力も失います。

悪いフィードバック

パートナーに「ネガティブなフィードバック」を送るのは、心が引けるかもしれません。
しかし、放棄し続けると問題にもなります。

自分だけ我慢を続ければ、いつか爆発してしまいます。
さらに「自分はこんなに我慢しているのに」と、相手のせいにします。
実際は、フィードバックを怠っているのですから、自分にも責任があります。

ネガティブなフィードバックは、感情的にならず、相手を傷つけないように配慮しましょう。

フィードバックは、未来を良くするためにあります。
未来に目を向ければ、相手との良好な関係を続けられます。

仕事でのフィードバック

ビジネスのフィードバック

ビジネスでは、フィードバックという言葉がよく使われます。
顧客からのフィードバックだけでなく、人事評価もフィードバックのひとつです。

ビジネスでは、まだまだフィードバックを人に頼っています。
人間同士なので、どうしてもトラブルが起きやすくなります。

ここでは、ビジネスにおけるフィードバックの注意点を説明します。

顧客からのフィードバック

顧客からのフィードバックには、注意が必要です。
なぜなら「良いフィードバック」は、無数のパターンがあるからです。

その人にとっては良いかもしれません。
しかし、別の人には「良くない可能性」があります。
すべての人を納得させることは、不可能です。

フィードバックを得て「何をするべきか?」が大切です。
フィードバックからの改善は、よく検討する必要があります。

多すぎるフィードバック

フィードバックは、多すぎると問題になります。
2012年、ロンドン大学の研究者らは、多すぎるフィードバックが「良い意志決定」の邪魔になることを発見しました。[1]

あまりにも情報が多いと、正しい判断ができません。
これは情報バイアスという認知バイアスのひとつです。

したがって、フィードバックは集めるだけでなく、選ぶ必要があります。

自分の作業効率をフィードバックする

私はスケジュールに追われていました。
今週中に、仕事が終わらないかもと、いつも不安でした。
しかし、無理して仕事を詰めると、金曜日に半日余ったりすることがありました。

どうして仕事に追われるのでしょうか?

それは、作業時間のフィードバックを得ていないからです。
上司や先輩は「仕事が遅い」か「仕事が早い」かの主観的なフィードバックしか返せません。
これでは意味がありません。

一番よい方法は、作業時間のフィードバックを取得することです。
簡単なのは、ストップウォッチ(フィードバック装置)で、作業時間を計ることです。

こうすると、思った以上に時間の掛かっている作業が見つかります。
私の場合、メールの返信でした。

メールの返信は、すぐにできると思い込んでいたため、頭の中のスケジュールから除外されていました。
このフィードバックから、チャットを利用するというアイデアも出てきます。

最初は「何をするかのスケジュール」ではなく、「一日で何ができたかのスケジュール」を作ることが大切です。
「一日で何ができたかのスケジュール」は、優れたフィードバック装置です。

こうすることで、時間感覚のずれを修正できます。
まずは、一日の「できた」作業を書き出して、フィードバックを自分に与えましょう。

教育やコーチングのフィードバック

教育やコーチのフィードバック

教育者やコーチであれば、フィードバックは最も重要です。
教えるとは、正しいフィードバックを返してあげることです。

ほぼ全てのスポーツに「正しいフォーム」があります。
正しいフォームに直すのも、どこが間違っているかの「フィードバック」を与える必要があります。

フィードバックは、正しく、冷静であるべきです。
フィードバックを見直すことで、「教え方」が分かります。

アメとムチのフィードバック

フィードバックに、怒りの感情は不要です。
ムチを使えば、相手はムチを避けるのが目的になります。
したがって、意欲も失います。

そして、アメの使いすぎにも注意が必要です。
間違っているのに褒めると、正しい行動ができなくなります。

フィードバックは、感情的になってはいけません。
常に正しいフィードバックを与えることが、教える側には求められています。

自分が怒っているときは、フィードバックを与えないで下さい。
それは一時的な気晴らしになるかもしれません。
しかし、お互いの関係性を脅かし、成長も遅くなります。

結果的に、長期的なストレスの要因になります。

フィードバックを自動化する

「ゴルフのスイング」をAIで学習させる技術が開発されています。
これは、どの部分が間違っているかを視覚化できる「フィードバック装置」です。

この技術があれば、スイングのフィードバックをすぐに受け取ることができます。

これらは、コーチが見るよりも、効率の良いフィードバックが得られます。
挑戦回数(スイングの練習量)も増えます。

本人にとっても、相手がいないことで、プレッシャーがなくなります。
このように自動化されたフィードバックは、ストレスを軽減します。

さらに監視がないことで、自由に練習ができます。
工夫してフィードバックが自動化できれば、大きなメリットになります。

教育者側のフィードバックを得る

コーチや教育者は、自分へのフィードバックを聞き出すことで、より強い関係を得ることができます。

  • 「○○さんの目標は何ですか?」
  • 「○○さんは、私から何を学びたいですか?」

多くの人は「自分へのフィードバック」を、聞き出そうとしません。

厳しい師弟関係は、お互いが不幸になる可能性があります。
双方の目的を「未来」に合わせることで、お互いが良い関係でいられます。

ミスや失敗をフィードバックと考える

失敗をフィードバックにする

ミスや失敗は、単なるフィードバックです。
重大なミスでなければ、気にする必要はありません。

仕事のミスで、ショックを受けることもあります。
それはストラックアウトのゲームで、ボールが右にそれただけです。
それぐらいの意識で、次に挑戦することができれば、後悔することもありません。

この考え方は大切です。
フィードバックは、未来を良くするためにあります。
ミスした本人を責めると、どうしても過去を見てしまうからです。

「失敗はした方が良い」という話をよく聞きます。
成功も失敗も、フィードバックです。成功体験しかないと、リスクを取る行動が増えます。

一方で失敗は、記憶に強く残ります。したがって、リスクを取らなくなります。
成功と失敗、どちらが大切かと言うよりは、両方とも未来で良い判断をするための「フィードバック」だと認識するのが良いでしょう。

ミスや失敗は、成功するために必要なフィードバックです。
重く受けとらえず、単なるフィードバックと思えば、気が楽になります。

ミスや失敗の安全確保をする

ミスや失敗を「フィードバック」と割り切ることができれば、怖いものはありません。
そのためには、失敗できる環境作りが必要です。

私たちWEB関連の仕事は、必ずテスト環境を設けます。
テスト環境であれば、ミスをしても被害は出ません。

私は「ミスの起きやすい作業」があれば、さらに安全策を練っていました。
(例えば、テスト環境を2つ用意していました)

安全にミスできる環境があれば、スキルアップが劇的に早くなります。
重大なミスにならないように、安全確保できる環境が必要です。

心理学のフィードバック

心理学の フィードバック

脳科学や心理学において、フィードバックは重要です。
なぜなら、良いフィードバックよりも、悪いフィードバックに心が支配されるからです。
これはネガティブバイアスという認知バイアスです。

1990年代の研究では、否定的な情報ほど、脳の活動が強くなることが見つかっています。[2]
記憶は、否定的な情報ほど強く残ります。
これは、危機を回避するための本能でしょう。

しかし、不都合が起こります。
何でもないメッセージや「励ましのメッセージ」すら、否定的にとらえやすくなるからです。
コーチや教育者は、より注意が必要です。

人間は、否定的なフィードバックを好みません。

悪いフィードバックを受け取ったとき

否定的なフィードバックを受け取ったときは、やはりネガティブな思考になります。
そのような「負のフィードバック」には、どうすれば対処できるのでしょうか?

対処法が2つあります。

ひとつは、時間を置いてから向き合うことです。
冷静になってからフィードバックに向き合うと、相手側の意図を解読できることがあります。

もうひとつは、慣れることです。
否定的なフィードバックを遮断することは、逃げているとも言えます。
あえてフィードバックを取りに行くことで、負のフィードバックにも慣れることができます。

「慣れるため」と、割り切った方が良いです。

フィードバック恐怖症になっていませんか?

人間は、否定的なフィードバックを返されると、心が傷つきます。
そうすることで、次に起こる危機を回避できる仕組みになっているのです。

しかし、フィードバックから逃げれば、目標を達成できなくなります。

幸いなことに、悪いフィードバックは、受け取ってから遮断することができます。
フィードバックから逃げる必要はありません。
「そう言う人もいる」「言わせておけば良い」という感情で対抗すれば良いのです。

脳のフィードバック

子どものころ、自転車を乗るのにトレーニングをしたと思います。
冷静に考えると、あれだけしか接地面のない自転車に乗れるのは、見事なバランス感覚です。

自転車の練習をしているとき、「右に倒れる」「左に倒れる」というのは、まさしくフィードバックです。
右に倒れそうなら、重心を左に調整します。
なんども繰り返すことで、フィードバックを意識せずに、慣れることができます。

こうして習得した能力は、脳に記憶されます。
不思議なことに、体を使って得た能力は、何年経っても記憶から取り出せます。
10年、20年ぶりであっても、自転車の乗り方を覚えているのです。

視覚のフィードバック

私たち人間は、三次元の中で生活しています。
視覚のフィードバックによって、物体を三次元として、認識できるのです。
(手術などで)始めて視覚を得た人は、三次元の認識が難しくなります。

つまり、フィードバックは第三者だけでなく、視覚や体感からも得ています。
人間の感覚器こそ、フィードバック装置だったのです。
感覚からフィードバックを受けた脳は、私たちの心に反映され、意志となります。

意識できないフィードバック

人間の意志とは関係なく、常に働いているのが、自律神経です。
自律神経のフィードバックは、意識することができません。
つまり、フィードバックが得られません。

これがテクノロジーの進化によって、フィードバックが得られるようになります。
冒頭の「未知の能力」とは、意識できないフィードバックから得られる能力のことです。

フィードフォワード

フィードフォワード

フィードフォワードはシャンパンタワーに似ています

フィードバックに対して、フィードフォワードという言葉があります。
フィードフォワードは、脳や人工知能でも使われています。
そして、仕事や普段の生活でも使われています。

言葉で説明するのが難しいので、以下のイラストを作成しました。

人工知能を「超」単純化した図

非常に単純化した人工知能のモデルです

※実際は「丸いイチゴ」もありますから、多くの判断材料が存在します。

これがフィードフォワードの考え方です。
後ろ(左)から前(右)に進んでいるのが分かります。
フィードバックとは違い、前に進みます。

フィードフォワードは「過去の経験材料」や「理論」「計算式」を使って、未来の答えを導き出します。

ここで注目なのは、未熟なイチゴの存在です。
「イチゴの形をした黄色い果実は、熟する前のイチゴだよ」と知らなければ、イチゴなのか判断が難しくなります。
そこで「果実は熟すると赤くなるものがある」と、教えてあげるわけです。
これを「教師信号」と言います。

赤いバナナのイラスト

人工知能が間違って「黄色いからイチゴじゃない」と判断すれば、その結果をフィードバックして、プログラムに組み込むことができます。
もちろん今の高度な人工知能は、そのフィードバックですら、自分で行うことができます。

脳のフィードフォワード

私たちは、脳のフィードフォワードによって、この世界で生活しています。

例えば、運動能力です。
赤ちゃんのころ、運動能力がないのは、フィードバックが足りないからです。
フィードバックが足りないから、手足が思うように動かせないのです。

人間はよくできていて、歩けるようになった頃には、三次元を認識できるまでの「十分なフィードバック」が得られています。
そして成長すると、空間を自由に走ることもできます。

実は「空間を自由に走る」というのは、フィードバックだけでは不可能な能力です。
視覚の情報は、脳に届くまでに時間が掛かるため、フィードバックを待っていると、物にぶつかってしまいます。

ですから、障害物を予測して、筋肉を先に動かすことが必要です。
これがまさしく「フィードフォワード」です。

驚くべきことに、視覚情報もフィードフォワードで作られています。
数回のフィードバックを受け取るだけで、実際には「存在しない視覚」を作ることができます。
これが錯覚と呼ばれるものです。

フィードフォワードには、何かしらのフィードバック(経験)が必要なのです。

仕事でのフィードフォワード

ビジネスでのフィードフォワードは、ほとんどの場合「未来志向の議論」を意味します。

「君は誰とも会話をしないね」などというフィードバックをしてしまえば、関係性が崩れます。
そこで、フィードフォワードを使って、目的を設定します。

例えば「社内を明るい雰囲気にしたい」という目的を設定し、「何をすれば良いか」を議論します。
フィードフォワードを使うことで、自発的になります。

社会には、フィードバックとフィードフォワードの両方が必要です。

理論で予測する

フィードフォワードでは、理論を使って予測する考え方があります。

例えば会社組織で、新しい商品を開発する場合です。

フィードフォワードの図

最も成功しやすいルートを予測します

いろいろな要因を洗い出し、成功しやすい要素が揃ってから、商品を世に出します。
成功材料を集めることで、より成功しやすくなります。

ビジネスでは、多くの人が動き、時間も掛かります。そして資金を消耗します。
失敗は素晴らしいことですが、チェレンジできる回数は限られています。
だからこそ、理論を使って予測しないと、会社まで潰れてしまいます。

とはいえ、誰もが成功しないと思うビジネスほど、大きな成功が得られます。
これがビジネスの面白さかもしれません。

フィードバックの大切さ

FEEDBACKのイメージイラスト

私は「フィードバック」という考え方が、どれほど人生に大切だったかに気づきました。

フィードバックは、人を夢中にさせます。
簡単な例で言えば、ゲームがあります。
アクションゲームは、フィードバックを楽しむことができます。

ゲームのプレイヤーはミスをすると、すぐにフィードバックが返ってきます。
特にゲームの世界は単純なので、「どうしてミスをしたのか?」というフィードバックが、分かりやすく返ってきます。
こうして連続的なフィードバックを受け取りながら、上達していきます。
それは人間にとって、快感なのです。

これらは「ゲームが面白い理由」でもあります。
ゲームから得られるものは、本来ないはずなのに、楽しいと感じます。
(実際は、ゲームをすることで脳に良い影響もあります

フロー心理学

フロー(ゾーン)とは、時間を忘れるように、夢中になる現象のことです。
フロー心理学の理論では、すぐに返ってくるフィードバックによって、圧倒的に集中できる状態を作り出せます。

夢中になる現象が存在するだけに、人生においてフロー状態も重要です。
コーチや教育担当者は、ぜひ知っておきたい理論です。

モチベーションを上げる方法【フロー心理学とゾーン】

モチベーションを上げる方法【フロー心理学とゾーン】

最後に

アドバイスとフィードバックは、似ているようで別物です。
他人をコントロールする意図で、アドバイスをする人がいるからです。

フィードバックは正しく、素直に行われるべきです。
私たちに必要なのは、他人のアドバイスではなく、フィードバックです。

参考文献

この記事は以下の文献を参考にして、独自の解釈でまとめています。

  1. Feedback can have a negative impact on performance
  2. Negative information weighs more heavily on the brain: the negativity bias in evaluative categorizations.
タイトルとURLをコピーしました