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ブルーライトの話を疑っていますか?
ブルーライトが「何もかも悪い」ということはありません。
しかし現状は、多くの誤解が生まれています。
ブルーライトには、良い効果も悪い効果も両方あります。
この記事では、ブルーライトの影響について解説します。
簡単にできるブルーライト対策もあります。
これは、普段の生活や仕事に良い影響があります。
ブルーライトについては間違った情報も多いので、何が本当かを解説します。
ブルーライトとは
ブルーライトとは、青色光のことです。
私たち人間が見ることのできる光の中で、もっとも強い光です。
その上には、目に見えない紫外線があります。
光が強いとはどういうことでしょうか?
それは高い色温度の光を指します。
色温度とは、光の色をK(ケルビン)であらわす数値のことです。
私たちにとって問題となるブルーライトは、6,500K以上の光を発する機器です。
「ちょっと青白いな」と感じるディスプレイは、9,000Kになっています。
6,500Kのディスプレイでは、少し黄色みを感じます。
テレビやスマートフォン、携帯ゲームは9,000Kの方が美しいと感じます。しかし、ブルーライトの問題からすれば考えものです。
余談ですが、欧米の方は目が敏感で、9,000Kのディスプレイは普及していないようです。
ここでは分かりやすい説明をするため、高い色温度の光をブルーライトとしています。
実際は、目に見える領域(可視光線)で、波長が短く強いエネルギーを持つのがブルーライトです。
ブルーライトの影響とは具体的に何か?
ブルーライトが人体に及ぼす影響は、具体的に何でしょうか?
主に悪い影響が2つ、良い影響が1つあります。
- 体内時計を狂わせる
- 加齢黄斑変性と眼精疲労のリスク
- 体内時計をリセットする良い影響もある
ブルーライトの光が、何もかも身体に悪いわけではありません。
誤解してしまうと、本来は良い影響もあるのに、それが悪い影響へと変わってしまいます。
ここでは、ブルーライトが人体に与える影響を説明していきます。
ブルーライトは体内時計を狂わせる
最も気をつけるべきことがあります。
ブルーライトは、体内時計を狂わせるということです。
夜にブルーライトを見ることで、体内時計が狂います。[※]
- 体内時計は一般的な表現です。概日リズム、またはサーカディアン・リズムといいます。
しかし、朝に見るブルーライトは、体内時計をリセットします。
夕方以降、特に睡眠前にブルーライトを見てしまうと、体内時計が狂います。
体内時計(概日リズム)とは
体内時計は、一日の周期リズムを脳が判断する機能です。[※]
ほとんどの動物が、同様の機能を持っています。
- 脳の部位でいえば視交叉上核。概日リズム(体内時計)の最高位中枢。
ヒトは体内時計を使うことで、日中に体も脳も活動状態になります。
そして夜は、自然と睡眠に導かれます。
ブルーライトが体内時計に影響する理由
ブルーライトは、太陽光に近い色の光です。
太陽光によって、人間は体内時計を調節してきました。[1]
しかし現代では、太陽に近い光が、人工的に作られています。[2]
- 体内時計は光に限らず、温度や食事など、様々な刺激でコントロールされています。
- LEDに限らず、昼白色の蛍光灯なども含まれます。
昔はブルーライトのような光を、夜に人間が見ることはありませんでした。
これほど明るい夜になったのは、人類の歴史で言えば、つい最近のことです。
日中に見るブルーライトは良いのですが、夜にブルーライトを見てしまうと、体内時計を狂わせることになります。
体内時計が狂うのは、以下のような仕組みです。
まずブルーライトを見ることで、メラトニンの放出が抑制されます。[1][2][3][4]
- メラトニンは睡眠を誘う誘導体のホルモン。
- 体内時計が日中と勘違いして、メラトニンの生産をストップさせる。
- これらの理由で体内時計が狂い、様々な悪影響を身体に及ぼす。
- 実際は網膜からの光を視交叉上核という神経核が感知し、松果体にメラトニンを放出するよう指示を出します。
就寝前に室内灯を見ることで、50%以上メラトニンが抑制されます。
有名な研究報告が以下にあります。(英語)
体内時計が狂うと何が悪いのか?
体内時計が乱れると、睡眠障害が起こりやすくなります。
短期的な乱れの影響としては、時差ボケが有名です。
これは前述の説明からも、分かりやすいと思います。
しかし問題は、睡眠だけではありません。
長期的な乱れは、より深刻なレベルで体に悪影響を及ぼします。
心血管病、内分泌、代謝系、自律神経系などへの影響です。[1]
さらには、がんなどの重大な病気を発症するリスクが、立証されています。[2][3]
- 概日リズム – Wikipedia より
- Light at night, chronodisruption, melatonin suppression, and cancer risk: a review.
- 癌への影響 | ブルーライト研究会
統計のデータはあるのですが、ブルーライトとがんは、本当に関係があるのでしょうか?
メラトニンは、がんを抑制するという理論があります。
この理論は「可能性が高い」というもので、確定とまでは言えません。
しかし、広く知られています。
ブルーライトを夜に見ることでの悪影響をまとめると、以下になります。
- 夜にブルーライトを見ることで、体内時計が乱れます。
- 体内時計が乱れると、睡眠障害などを引き起こします。
- 長期的に体内時計が乱れると、深刻な病気へのリスクが増加します。
目への悪い影響
ブルーライトは、目に悪いと言われています。
目への疲れを訴える人も多いです。
それは、本当でしょうか?
ブルーライトは、網膜への影響があります。
目の病気は「加齢黄斑変性[1][2][3]」です。
- 加齢黄斑変性は、喫煙が最も影響を及ぼします。
- 青色光で視細胞が酸化することで、黄斑の老化に関係すると言われています。
- ブルーライトとの直接の影響については、大阪府立大学、東大阪大学短期大学部などの研究報告があります。
加齢黄斑変性は、加齢とともに増加傾向にあり、高齢者の失明の原因として4番目と言われています。
しかし最近になって、治療法が開発されてきました。
加齢黄斑変性については、日本眼科学会のサイトに詳しく掲載されています。
しかし、加齢黄斑変性については、「ブルーライトが原因とは考えにくい」というのが現在の科学的な知見です。
なぜなら、太陽光がモニタよりも、10万倍以上明るいからです。
目の疲れについては、南青山アイクリニックにて実験が行われています。
PCメガネによるブルーライトのカットにより、目の疲れを低減する効果があると確認されています。[1][2]
- ネット上には多くの体験談があるものの、これだけでは研究データが不足しています。ただし理論的にも、ブルーカットによる目の疲れは十分考えられます。
- この研究データは、あまり精度の高い実験とは言えません。
良い影響もあります。
ブルーライトを含む色温度の高いモニタは、一時的に集中力をアップさせます。
しかし、集中力がアップするから目が疲れるという可能性も、否定はできません。
ブルーライトの良い影響
「朝は太陽光を浴びるのが良い」という話を聞いたことがないでしょうか?
それは正しいようです。
太陽光、すなわちブルーライトを含む光が、体内時計をリセットするからです。
それでは、リセットとは具体的に何でしょうか?
朝に太陽光を入れることでメラトニンが抑制され、セロトニンという真逆の物質が放出されます。[※]
- 視交叉上核が松果体にメラトニンの生産をストップさせて、今度はセロトニンを増産するよう命令します。
セロトニンレベルが上がると脳は活動状態となり、気分も良くなります。
セロトニンレベルが下がると「うつ病などの精神疾患を引き起こすのでは?」と疑われていますが、証拠までは見つかっていません。[※]
- セロトニン – 脳科学辞典 より
つまり日中は、太陽光を入れることでメラトニンを抑制し、同時にセロトニンを生産させることが、体内時計を正常に保つことになります。
ブルーライトを朝からカットするのは、良くないということになります。
起床後は太陽光が差し込む場所、すなわちブルーライトのある空間で過ごすことで、体内時計を正常に維持できます。
これらのことから、日照時間が短いと、うつ病になりやすいことが、広く知れ渡っています。
しかし最近の研究によると、「日照時間はうつ病と関係がない」という知見もあります。[参考文献※7]
ブルーライトを軽減する方法まとめ
良くも悪くも、ブルーライトが人体に与える影響は無視できません。
共通していることは、夜に見ないことです。
私たちの生活は、LEDに囲まれています。
それでも対策は可能です。
体内時計を気にしながら上手く生活できる方法を紹介します。
パソコンやスマホにはブルーライト軽減アプリを使用
パソコンやスマホには、ブルーライトを軽減する「f.lux」という無料のアプリがあります。
このアプリは、モニタの色温度を時間帯によって下げるため、理論的にも効果は確実です。
このアプリを使えば、ブルーライト軽減フィルター(ブルーライトカットフィルター)は不要です。
f.luxの使い方とインストール方法は、以下の記事に詳しく書いています。
Androidのスマートフォンをお使いの方は、こちらからインストールできます。
iPhoneをお使いの方は、f.luxが使えない代わりに最初から色温度の設定ができます。
こちらの記事が参考になります。
もちろんモニタが明るすぎると目が疲れるので、適度な調整をしておきます。
「工場出荷時の状態に戻す」などの操作をした時に、忘れないようにしましょう。
テレビもブルーライトを調整しよう
テレビにも色温度を設定できる機種があります。
できれば色温度を下げておきましょう。
もし色温度が下げられない場合でも、輝度を下げたり、黄色の色合いにするなどで工夫します。
テレビは9,500Kの強い光が美しく、消費者にも好まれます。
したがって、ほとんどの場合で調整が必要です。
単純に明るさを下げても効果を得られます。
ブルーライトカットのフィルムは不要
前項のように、ほとんどの機器には、ブルーライトをカットする設定があります。
スマホやタブレット、パソコンであればf.luxやナイトモードを使うのがベストです。
わざわざブルーライトカットのフィルムを購入する必要はありません。
Kindleの端末もLED照明を調整しよう
Kindleなどの電子書籍リーダーも、LEDのバックライトが強いので明るさを調整します。
私はバックライトをオフ状態に設定しています。
Kindleの場合は、設定(歯車のマーク)からバックライトを調整できます。
紙の本を読むように、部屋の照明だけで十分です。
LED照明とのつきあい方
LED照明は、体内時計とのバランスがあるので、環境作りが難しくなります。
日中は高い色温度、夜は低い色温度の環境にできればベストですが、実際は難しいでしょう。
しかし、手はあります。
夜だけPCメガネをかけるのが、低コストでオススメです。
夜に本を読んだり、パソコンを使わないデスクワークなどは、下のイラストのように、照明を直接見ないよう工夫します。
電球色を選べるデスクライトも販売されています。
色温度が低いので、夜の照明にオススメです。
上図のイラストについて、視力の低下が心配でしょうか?
実は暗闇で読書をしても、視力は低下しません。
「暗闇での読書で視力が低下する」というのは、現代の科学で否定されています。
(もし視力が低下するのなら、映画館は最悪です)
私は睡眠前、以下のUSBライトで読書をして過ごします。
その前には、ニトリで購入した電球色のライトを使っていました。
しかし、ちょっと明るすぎたので、USBの調光式に変えました。
ブルーライトの嘘とホント
ブルーライトについて、よくある間違いをまとめました。
ネットには、間違った情報も多くあります。
少し古い記憶術の本にも、体内時計やメラトニンに対する誤情報がありました。
ブルーライトとLEDは同じですか?
LEDの光源が悪いのか、光の色が悪いのかという疑問があると思います。
Yahoo知恵袋でも間違った回答が見つかりました。
LEDそのものが、人体に影響するわけではありません。
低い色温度のLEDと、白熱電球の光の影響は同じです。
日本照明工業会のサイトで、PDFのレポートが公開されています。
LEDの光でなくても、色温度の高い光や、明るすぎる光を夜に見ると悪影響が考えられます。
そしてLEDであっても、低い色温度であれば、ブルーライトの影響を軽減することができます。
ブルーライトに医学的根拠はありますか?
ネットには「ブルーライトは嘘」、「PCメガネ業者が商業目的で作ったねつ造」という感情論も見受けられます。[※]
- 確かにPCメガネに関しては、誇大広告の傾向があります。
ブルーライト自体の影響は、前項の通り「ある」と言えます。[参考文献※1]
欧米の医学サイトや、科学メディアでも同様です。
ブルーライトに対して、警告しています。
医学的な根拠がないというのは、今では間違った認識です。
アメリカの内分泌学会、国民睡眠財団、医師、概日リズムを専門とする教授まで、十分な根拠が得られています。[参考文献※2]
直接ブルーライトが癌や精神病を引き起こすという、これもまた精査されていない情報が見受けられます。
前項の通りブルーライトを「夜」に見ることで体内時計が乱れ、重大な病気へのリスクが高まるということです。
ブルーライトでニキビを治す?
ニキビの治療にブルーライトを使用することがあります。
アメリカではメジャーな治療法になりつつあります。
そして家庭用の照射機器も販売されています。
家庭用の機器は、本当に効果はあるのでしょうか?
信頼できる科学メディアでは、この情報は精査されていません。
長期的な研究データが不足しています。
一方で、アメリカ皮膚科学会の見解では、効果が認められています。
家庭用の機器に頼るのではなく、医師との相談が必要と言います。
有効でないニキビの種類があるからです。
ブルーライトは肌に悪い?
ブルーライトが肌に悪いという研究があります。
2016年にランコムというコスメメーカーから発表されました。[参考文献※3]
肌にブルーライトを浴び続けることで、色素沈着が引き起こされるという報告です。
この研究データは信頼できるのでしょうか?
(あくまで個人的な見解です。)
これはブルーライト対策のコスメ商品を販売しているメーカーの研究機関です。
類似する研究報告もありません。
そうなった場合、信用できるかは難しいと思います。
被験者の数などの詳細もありません。
もちろん全く否定できるものでもありません。
ニキビを治療できるぐらいですから、肌の中にまで届きます。
実験では「真夏3時間分の太陽光に相当する」とあります。
パソコン、スマートフォン、LED照明などと比べると、実験で使用した光は強いと思います。
(室内でも影響を受けるのかが不明です)
海外のコスメサイトでも、すべて同じ研究データを参照しています。
(スキンケアの意識が高い日本の研究として紹介されています)
主要な海外の科学メディアでは、まだ取り上げられていません。
このコスメ商品がアメリカでも流行すれば、次第に取り上げられるはずです。
(その場合は、研究内容の詳細に指摘が入るでしょう)
このような発言もあります。
アメリカ皮膚科学会が「ニキビ治療で使われるブルーライトは肌に悪いか?」という質問に答えています。
その回答は「従来の光線治療に比べると、はるかに肌に優しい」です。
私は「室内にいる程度では、それほど肌に悪い影響は受けないのでは?」と思います。
睡眠障害になりますか?
ブルーライトが睡眠に悪い影響を与えるのは、2つの理由があります。
1つ目は、体内時計を狂わせるからです。
前述の通り、メラトニンの生成に影響がでます。
実際はブルーライト以外の光(白熱電球)であっても、メラトニンの生成には影響がでます。
しかし、それを言ってしまえば生活できません。
もうひとつは、ブルーライトが集中力を高め、気分を高揚させるからです。
したがって寝る前には、コーヒーと同じように控えた方が良いのです。
やはり就寝30〜60分前は、ブルーライトを見ないようにするのが一番です。
実際は難しいと思いますが、多くの科学者が見解を示しています。
視力は低下しますか?
ブルーライトが原因で、視力は低下するのでしょうか?
研究報告はないですが、ありえない話に近いものです。
まず、ゲームと視力低下の関係が、科学的に否定されています。
ゲーム機は強いブルーライトを発します。
そして、視力に関する最大の要因は「遺伝」です。
ブルーライトで視力が低下するとは、考えられません。
ブルーライトはサングラスで防げる?
サングラスの場合、暖色のレンズであれば、ブルーライトの低減になります。
青色などの寒色、および無彩色のレンズでは、ブルーライトを防げません。
ただし注意点があります。
サングラスが必要な条件下で、ブルーライトをカットする理由はありません。
朝や日中にブルーライトをカットするのは、体内時計にとっても良くありません。
頭痛の原因になりますか?
ブルーライトと頭痛には、関連性があります。
国内のサイトでは、ブルーライトによるストレスが、頭痛の要因という主張が多いと思います。
緊張型頭痛の要因となりますので、間違いではありません。
他にどんな要因があるのでしょうか?
実は直接、ブルーライトが悪さをすることがあります。
ブルーライトが偏頭痛を引き起こす直接の要因
ブルーライトに反応するメラノプシン光受容体が、偏頭痛の要因となります。[参考文献※4]
この研究は、サイエンスやネイチャーにも掲載されています。
(信頼性の高い研究データです)
ブルーライトと頭痛について書いてあるサイトが、メラノプシン光受容体に触れないのはなぜでしょうか? 私は疑問に思います。
コントラストが高い画面
コントラストの高い画面は、緊張型頭痛の要因にもなります。[参考文献※5]
側頭筋の痙攣によるものです。
この理論は、ブルーライトが直接の要因とまでは言えません。
画面のコントラストが頭痛を引き起こしています。
(色温度を下げ、ブルーライトを軽減すればコントラストも下がります)
iPadの頭痛について
iPadのように「大きくて画面がよく動く端末」については、めまいを引き起こす可能性が示唆されています。[参考文献※6]
フライトシミュレーターで、めまいが起きるメカニズムと似ています。
このめまいが頭痛に繋がります。
スマートフォンのような小さな画面では起きません。
そしてブルーライトが直接の要因ではありません。
ブルーライトの影響について信用できる情報
ブルーライトについてネットで検索をすると、間違った情報が多く見つかります。
夜にLEDのような光源が使われてきたのが最近です。
研究の数が少ないというのもあります。
Yahoo知恵袋などの回答も間違いが多く見受けられます。
そこでブルーライトについて信用できるサイトをピックアップしました。
- ブルーライト研究会
-
ブルーライト研究会人々の健康と密接な関わりを持ちつつあるブルーライトの人体への影響を医学的に検証することを目的に、ブルーライト研究会が設立されました。ブルーライトに関する、情報、研究結果、活動記録などをこのサイトで公開していこうと考えています。
- ブルーライト研究会は、ブルーライトと人体への影響について、医学的な観点から情報を発信しているサイトです。
最も信頼性の高い情報が集まっています。
ブルーライトに関する新しい論文なども、このサイトから見ることができます。 - JLMA 一般社団法人日本照明工業会
-
ブルーライトについて | LED照明ご注意 | JLMA 一般社団法人日本照明工業会LED照明のご注意/Q&Aを掲載しています。
- 日本照明工業会のサイトに、ブルーライトについてのPDFドキュメントが掲載されています。
LEDとブルーライトに関する人体への影響について、科学的な根拠と詳細が書かれています。
LED照明での疑問点は、こちらのドキュメントを参考にするのが良いでしょう。 - 体内時計.jp
-
体内時計.jp 体内時計と不眠の総合情報サイト | 武田薬品株式会社体内時計と不眠の総合情報サイトです。体内時計の乱れは不眠症の原因のひとつです。整えよう、体内時計。自然な眠りと朝の目覚め。体内時計を整えるための12か条や不眠症の治療法、病院検索等も掲載しています。
- 武田薬品が運営するサイトです。
メラトニンや体内時計について、医学的な根拠のある情報が多く掲載されています。
脳科学の難しい本を読まなくても、このサイトに分かりやすい説明で書かれています。
ブルーライトを「浴びる」という表現について
メラトニンが放出されるのは、松果体という脳の部位です。
この松果体には、光が届きません。
私たち哺乳類はブルーライトを浴びるのではなく、網膜から入る光の情報で体内時計をコントロールしています。[1][2]
- 体内時計は光のみではなく、温度や食事など様々な刺激でコントロールされます。
- (視力がなくても)メラノプシンという光センサーが、青い光に反応します。
爬虫類や鳥類は、松果体が皮膚の下にあるため、皮膚からの光を通して体内時計をコントロールします。
文字通り、太陽光を浴びているのです。
このため、ブルーライトを体で浴びるのと、視界に入るのでは大きく違います。
ブルーライトのあたる環境で過ごせば良いので、直接、目で見る必要はありません。
まとめ
夜にブルーライトを見ると、体内時計が乱れることが分かっています。
長期的な体内時計の乱れは、深刻な病気を引き起こすリスクがあります。
ブルーライトと付き合う上で、最も気をつけるべきことです。
ブルーライトには、加齢黄斑変性と眼精疲労のリスクもあるので、パソコンでの作業はブルーライトを軽減するアプリを使うのが良いでしょう。
私も「目の疲れが軽減できた」と実感しました。
一般的に言われているように、適度な休憩も必要です。
また、早寝早起きは、あらゆるリスクを回避します。
PCメガネよる眼精疲労の軽減は、客観的データが不足していますが、理論的には正しいものです。
夜にPCメガネをかけることで、LED照明のブルーライトを軽減し、体内時計の乱れを防ぐのも良いでしょう。
ただし透明タイプのメガネでは、効果が見込めません。
PCメガネを一日中掛けるのは、理論的にも良くありません。
一日中ブルーライトをカットするのは、人体(精神面)への悪い影響を引き起こします。
おしゃれなどの目的で購入するのは、おすすめできません。
そういえば昔から「青空を見ると気分が晴れる」とよく言います。
青空は強いブルーライトです。
ネットでは間違った情報も多いですが、まずはブルーライト研究会のサイトで情報を得ると良いでしょう。
今後の住宅環境は、夜になると色温度を下げるような照明が出てくると予測します。
一般的にもブルーライトの影響が認知されれば、夕方以降に色の付いたPCメガネをかけても、不自然ではなくなるでしょう。
参考文献
この記事は以下の文献を参考にして、独自の解釈でブルーライトについてまとめています。
- What’s in a Color? The Unique Human Health Effects of Blue Light
- How Blue LEDs Affect Sleep
- ブルーライトは「肌」にも危ない? 色素沈着をもたらす可能性が明らかに
- Why Light Makes Migraines Worse
- 3 Ways Technology Affects Your Eyes
- Is iOS 7 Making You Feel Sick? Here’s Why
- Major Depression With Seasonal Variation
- カラー図解 脳・神経のしくみ・はたらき事典 野上 晴雄 (著)
- 脳と心を支配する物質 (サイエンス・アイ新書) 生田 哲 (著)
- メラトニン – 脳科学辞典
- セロトニン – 脳科学辞典
- 視交叉上核 – 脳科学辞典
- 光周性 – 脳科学辞典