この記事は、親向けに書かれています。
サンタクロースの正体を知ったとき、子供にはどんな影響があるでしょうか?
親の立場であれば、「子供が大きなショックを受ける」と思うかもしれません。
しかし実際は違うようです。
また、子供がサンタクロースの真実を知る「平均的な年齢」についても紹介します。
サンタクロースの話は、親にとって駆け引きです。
子供に配慮して、伝えてあげましょう。
親と子供の関係に、重要な意味があります。
サンタクロースの正体は、子供の夢を壊しますか?
![サンタクロースのイラスト](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/12/santaclaus1.jpg)
サンタクロースの真実を知ったとき、子どもに与える影響は何でしょうか?
私たちは、夢が壊れて、ショックを受けると思い込んでいます。
しかし海外の研究によると、意外な事実が判明します。
また、サンタクロースの物語を話すこと自体、良いことでしょうか?
そういった疑問について、まずは解説します。
子供への影響を調べた研究
子供は、サンタさんの正体を知ったとき、夢が壊れるのでしょうか?
このような疑念については、有名な研究報告があります。[※]
- 海外の研究ですが、文化的な差異はないでしょう。
この論文のテーマは、「サンタクロースの正体を知った子どもの反応」です。[参考文献※1]
内容は、以下の通りです。
- 大多数の子どもたちは、サンタクロースの正体を知ったとき、肯定的な反応でした。
- 親が話したのではなく、子どもたちは自分で正体に気づきました。
- 一方で、親は過剰に心配をしていました。
- 気づいたときの平均年齢は、7歳でした。
- 反応が否定的だった子供も、強い感情ではなかった。
意外なことに、子どもは「ポジティブな感情」を持つようです。
しかし、親は「もっと否定的な感情を持つ」と、思い込んでいました。
さらに、否定的な反応の子供でも、強い感情ではありませんでした。
また、ショックを受けても、短い期間で受け入れたようです。
嘘の回避はできない
「サンタさんが、空飛ぶソリでやってくる」というのは、真実ではありません。
結局のところ、嘘を回避することは、不可能です。
いつかは、真実に気づきます。
親にとっては、この罪悪感があるため、余計に心配します。
これは認知バイアスです。
嘘をついたという意識が、自分に矛先(ほこさき)を向けてしまいます。
しかし、ほとんどの子どもは、ポジティブな感情を持ちます。
認知バイアスについては、以下の記事で書いています。
サンタさんの話は子供に良いか?
サンタさんは「空飛ぶトナカイのソリ」で、みんなの家にやってきます。
そして、寝ているあいだにプレゼントを靴下に入れます。
これらは、創作された物語です。
サンタクロースの物語を「子供に話す」ことは、良いことでしょうか?
これは前項の研究からも、「良い」と判断できます。
私たちは、嘘をついているという罪悪感から、過剰に心配しています。
もし本当に「悪いこと」であれば、私たちは自分の子供に引き継ぎません。
私たちは子供の頃、サンタクロースの物語を信じてきたのです。
こうして子どもは、真実を知りながら、社会に適用していきます。
また、創作された物語は、子供に想像力を与えてくれます。
長女と長男は物語を守る
ほとんどの家庭では、上の年齢から、サンタクロースの真実に気づきます。
このとき、長女や長男は、妹や弟に「真実をバラさない」という傾向があります。
(必要に応じて)親は「言わないように」と、お願いをしておきます。
長女や長男が、サンタクロースのことを秘密にしておくことは、素晴らしいことです。
子供が正体に気づく年齢と落とし穴
![クリスマスのイメージCG](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/12/santaclaus4.jpg)
前項の研究では、子どもがサンタクロースの真実に気づく平均年齢は「7歳」でした。
日本の場合は、どうでしょうか?
「いこーよ」さんのサイトに、ユーザーアンケートの結果があります。
![](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/85b09620e8c307c04a5a2fbbfb09be1f.jpg)
9歳までは、信じている子供が多いようです。
また、アフラックさんの調査でも、7歳前後となっています。
![](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/646edcc9bed0a3edf907bed4e1ca67b4.jpg)
やはり7歳(小学2年生)前後で、サンタクロースの正体に気づくようです。
ここで私たちが「知るべきこと」があります。
それは、子供が「いつまでも気づかなかった場合」です。
気づくのが遅いと問題になる可能性も
例えば中学生ぐらいの年齢になって、サンタクロースを信じている場合、どうなるでしょうか?
同級生とのあいだで、問題が起きるかもしれません。
反抗期であれば、家族間で大きな亀裂を生む可能性があります。
ある程度の年齢になっても、サンタクロースを信じているようであれば、親が教えてあげることも必要です。
やはり9歳前後で、サンタクロースの真実に気づくのが良いのでしょう。
サンタクロースの物語を正しく伝える方法
![クリスマスのイメージフォト](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/12/santaclaus3.jpg)
サンタクロースの真実を知るときは、自ら気づくのが一番です。
7歳前後になれば、思考能力も育ってきます。
このときに、サンタクロースの物語が抱える「ちょっとした疑問」に気づきます。
実はこの疑問こそが、成長のサインです。
成長のサインを把握する
サンタクロースの物語は、リアルすぎてはいけません。
あまりに現実的だと、子供は気づけません。
以下のような質問が出る時は、まだまだ疑っていません。
- サンタクロースはどこから来るの?
- 普段は何をしているの?
- 何歳なの?
以下のような質問になれば、思考能力が成長しています。
- どうやって全部の家をまわるの?
- 良い子、悪い子は、どうして分かるの?
これは、思考能力が付いてきた「成長のサイン」です。
子供は、サンタクロースの衣装を着た親を見て、真実を受け入れるでしょう。
もし、あまりにリアルな物語だと、気づくのが遅くなってしまいます。
前項のように、あまりに遅い気づきは、家族の信頼にヒビを入れる可能性があります。
子どもにサンタクロースの物語を伝えるときは、(現実ではない)空想の世界観を守りましょう。
子供が疑問に持つサンタクロースのよくある質問
サンタクロースの世界観を守るための「よくあるQ&A」を用意しました。
リアル過ぎないことがポイントです。
- サンタクロースはどこに住んでいるの?
- 「北の寒い国」
実際には北極、フィンランド、スウェーデン、グリーンランドなど、諸説あります。 - 年齢は?
- 「永遠に歳をとらない」「ずっとおじいさん」など
- どうして飛べるの?
- 「魔法を使っています」
ほとんどの質問は、魔法で答えられます。 - 煙突のない家はどうするの?
- 「魔法を使って入ります」
- 好きな食べ物は?
- 「クッキー」
- サンタさんの袋に、おもちゃが全部入っているの?
- 「サンタさんの袋には、底がなく、常にいっぱいのおもちゃが入っています」
- どうして赤い服を着るの?
- 「雪の中でも迷子にならないため」
- どうやって全ての家にまわるの?
- 「特別な魔法を使っているんだろうけど、私にも分からない」
上記のように、魔法というのが便利なワードとして使えます。
子供がインターネットで調べた場合
子供がインターネットを使って、サンタクロースを検索する可能性があります。
この検索結果には、有害と思われる時事ニュースが出る場合もあります。
なるべく幼児期には、インターネットを触らせない方が良いでしょう。
スマホやタブレットが子供に与える影響を、考慮する必要があります。
やはり幼児期は、親とのコミュニケーションによって、答えてあげるのが一番です。
上記の記事では、早くからIT機器に触れさせる「早期学習」についても書いています。
こういった問題に「必ず出てくること」があります。
それは、周囲ではなく、当事者がどうなのかという視点が抜けていることです。
親の都合ではなく、子供にどんな影響があるかを問う必要があります。
まとめ
![クリスマスのイメージイラスト](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/12/santaclaus2.jpg)
子供は7歳前後で、サンタクロースの存在に気づきます。
それがあまりに遅いと、家庭のトラブルになる可能性もあります。
結局のところ、親は空想の物語を、子供に信じ込ませています。
悪く言えば、嘘をついているのが事実で、これを回避することはできません。
しかし研究によると、子供はポジティブに解釈してくれます。
認知バイアスによって、親は過剰に心配をしているだけです。
もしサンタクロースの物語を疑っているのなら、子供の思考が成長している証拠です。
いつの時代も、サンタクロースの話は素敵です。
子供にも(想像力などの)良い影響を与えるでしょう。
参考文献
この記事は以下の文献を参考にして、独自の解釈でまとめています。