子供がサンタクロースの正体に気づく年齢と、その対処方法

クールなサンタクロース

この記事は、親向けに書かれています。
サンタクロースの正体を知ったとき、子供にはどんな影響があるでしょうか?

親の立場であれば、「子供が大きなショックを受ける」と思うかもしれません。
しかし実際は違うようです。

また、子供がサンタクロースの真実を知る「平均的な年齢」についても紹介します。

サンタクロースの話は、親にとって駆け引きです。
子供に配慮して、伝えてあげましょう。

親と子供の関係に、重要な意味があります。

サンタクロースの正体は、子供の夢を壊しますか?

サンタクロースのイラスト

サンタクロースの真実を知ったとき、子どもに与える影響は何でしょうか?
私たちは、夢が壊れて、ショックを受けると思い込んでいます。

しかし海外の研究によると、意外な事実が判明します。

また、サンタクロースの物語を話すこと自体、良いことでしょうか?
そういった疑問について、まずは解説します。

子供への影響を調べた研究

子供は、サンタさんの正体を知ったとき、夢が壊れるのでしょうか?
このような疑念については、有名な研究報告があります。[※]

  • 海外の研究ですが、文化的な差異はないでしょう。

この論文のテーマは、「サンタクロースの正体を知った子どもの反応」です。[参考文献※1]
内容は、以下の通りです。

  • 大多数の子どもたちは、サンタクロースの正体を知ったとき、肯定的な反応でした。
  • 親が話したのではなく、子どもたちは自分で正体に気づきました。
  • 一方で、親は過剰に心配をしていました。
  • 気づいたときの平均年齢は、7歳でした。
  • 反応が否定的だった子供も、強い感情ではなかった。

意外なことに、子どもは「ポジティブな感情」を持つようです。
しかし、親は「もっと否定的な感情を持つ」と、思い込んでいました。

さらに、否定的な反応の子供でも、強い感情ではありませんでした。
また、ショックを受けても、短い期間で受け入れたようです。

嘘の回避はできない

「サンタさんが、空飛ぶソリでやってくる」というのは、真実ではありません。
結局のところ、嘘を回避することは、不可能です。
いつかは、真実に気づきます。

親にとっては、この罪悪感があるため、余計に心配します。
これは認知バイアスです。
嘘をついたという意識が、自分に矛先(ほこさき)を向けてしまいます。

しかし、ほとんどの子どもは、ポジティブな感情を持ちます。

認知バイアスについては、以下の記事で書いています。

【バイアス】あなたが知るべき13の認知バイアス(人生に役立つものだけ)

【バイアス】あなたが知るべき13の認知バイアス(人生に役立つものだけ)

サンタさんの話は子供に良いか?

サンタさんは「空飛ぶトナカイのソリ」で、みんなの家にやってきます。
そして、寝ているあいだにプレゼントを靴下に入れます。
これらは、創作された物語です。

サンタクロースの物語を「子供に話す」ことは、良いことでしょうか?

これは前項の研究からも、「良い」と判断できます。

私たちは、嘘をついているという罪悪感から、過剰に心配しています。

もし本当に「悪いこと」であれば、私たちは自分の子供に引き継ぎません。
私たちは子供の頃、サンタクロースの物語を信じてきたのです。

こうして子どもは、真実を知りながら、社会に適用していきます。
また、創作された物語は、子供に想像力を与えてくれます。

長女と長男は物語を守る

ほとんどの家庭では、上の年齢から、サンタクロースの真実に気づきます。
このとき、長女や長男は、妹や弟に「真実をバラさない」という傾向があります。

(必要に応じて)親は「言わないように」と、お願いをしておきます。
長女や長男が、サンタクロースのことを秘密にしておくことは、素晴らしいことです。

子供が正体に気づく年齢と落とし穴

クリスマスのイメージCG

前項の研究では、子どもがサンタクロースの真実に気づく平均年齢は「7歳」でした。
日本の場合は、どうでしょうか?
「いこーよ」さんのサイトに、ユーザーアンケートの結果があります。

サンタ事情を調査!信じるのは何歳まで?プレゼントの予算は? | 子供とお出かけ情報「いこーよ」
突然ですが、皆さんのお子さんはサンタを信じていますか? 「いこーよ」ユーザーにアンケートで調査した結果、サンタさんを信じなくなる年齢のボーダーが判明…! さらに、プレゼントの選び方や予算など、気になるみんなの「サンタ事情」をご紹介します。

9歳までは、信じている子供が多いようです。
また、アフラックさんの調査でも、7歳前後となっています。

アフラックの贈りモノ&贈りコト調査2012~贈りモノ編~ サンタクロースを長く信じていた人ほど “リア充”なクリスマスを過ごす!?
American Family Life Assurance Company of Columbusのプレスリリース(2012年11月26日 13時29分)アフラックの贈りモノ&贈りコト調査2012~贈りモノ編~ サンタクロースを長く信じていた人ほど “リア充”なクリスマスを過ごす!?

やはり7歳(小学2年生)前後で、サンタクロースの正体に気づくようです。

ここで私たちが「知るべきこと」があります。
それは、子供が「いつまでも気づかなかった場合」です。

気づくのが遅いと問題になる可能性も

例えば中学生ぐらいの年齢になって、サンタクロースを信じている場合、どうなるでしょうか?
同級生とのあいだで、問題が起きるかもしれません。

反抗期であれば、家族間で大きな亀裂を生む可能性があります。

ある程度の年齢になっても、サンタクロースを信じているようであれば、親が教えてあげることも必要です。

やはり9歳前後で、サンタクロースの真実に気づくのが良いのでしょう。

サンタクロースの物語を正しく伝える方法

クリスマスのイメージフォト

サンタクロースの真実を知るときは、自ら気づくのが一番です。
7歳前後になれば、思考能力も育ってきます。

このときに、サンタクロースの物語が抱える「ちょっとした疑問」に気づきます。
実はこの疑問こそが、成長のサインです。

成長のサインを把握する

サンタクロースの物語は、リアルすぎてはいけません。
あまりに現実的だと、子供は気づけません。

以下のような質問が出る時は、まだまだ疑っていません。

  • サンタクロースはどこから来るの?
  • 普段は何をしているの?
  • 何歳なの?

以下のような質問になれば、思考能力が成長しています。

  • どうやって全部の家をまわるの?
  • 良い子、悪い子は、どうして分かるの?

これは、思考能力が付いてきた「成長のサイン」です。
子供は、サンタクロースの衣装を着た親を見て、真実を受け入れるでしょう。

もし、あまりにリアルな物語だと、気づくのが遅くなってしまいます。
前項のように、あまりに遅い気づきは、家族の信頼にヒビを入れる可能性があります。

子どもにサンタクロースの物語を伝えるときは、(現実ではない)空想の世界観を守りましょう。

子供が疑問に持つサンタクロースのよくある質問

サンタクロースの世界観を守るための「よくあるQ&A」を用意しました。
リアル過ぎないことがポイントです。

サンタクロースはどこに住んでいるの?
「北の寒い国」
実際には北極、フィンランド、スウェーデン、グリーンランドなど、諸説あります。
年齢は?
「永遠に歳をとらない」「ずっとおじいさん」など
どうして飛べるの?
「魔法を使っています」
ほとんどの質問は、魔法で答えられます。
煙突のない家はどうするの?
「魔法を使って入ります」
好きな食べ物は?
「クッキー」
サンタさんの袋に、おもちゃが全部入っているの?
「サンタさんの袋には、底がなく、常にいっぱいのおもちゃが入っています」
どうして赤い服を着るの?
「雪の中でも迷子にならないため」
どうやって全ての家にまわるの?
「特別な魔法を使っているんだろうけど、私にも分からない」

上記のように、魔法というのが便利なワードとして使えます。

子供がインターネットで調べた場合

子供がインターネットを使って、サンタクロースを検索する可能性があります。
この検索結果には、有害と思われる時事ニュースが出る場合もあります。

なるべく幼児期には、インターネットを触らせない方が良いでしょう。
スマホやタブレットが子供に与える影響を、考慮する必要があります。

やはり幼児期は、親とのコミュニケーションによって、答えてあげるのが一番です。

子供にスマホ(タブレット)を使わせる良い方法【本当に悪影響か?】

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上記の記事では、早くからIT機器に触れさせる「早期学習」についても書いています。

こういった問題に「必ず出てくること」があります。
それは、周囲ではなく、当事者がどうなのかという視点が抜けていることです。

親の都合ではなく、子供にどんな影響があるかを問う必要があります。

まとめ

クリスマスのイメージイラスト

子供は7歳前後で、サンタクロースの存在に気づきます。
それがあまりに遅いと、家庭のトラブルになる可能性もあります。

結局のところ、親は空想の物語を、子供に信じ込ませています。
悪く言えば、嘘をついているのが事実で、これを回避することはできません。
しかし研究によると、子供はポジティブに解釈してくれます。

認知バイアスによって、親は過剰に心配をしているだけです。

もしサンタクロースの物語を疑っているのなら、子供の思考が成長している証拠です。

いつの時代も、サンタクロースの話は素敵です。
子供にも(想像力などの)良い影響を与えるでしょう。

参考文献

この記事は以下の文献を参考にして、独自の解釈でまとめています。

  1. Encounter with reality: children’s reactions on discovering the Santa Claus myth.
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