Macが重い、もしくは遅いと感じることはありませんか?
私たちWebデザイナーにとって、Macのスピードは重要な問題です。
会社では、Macのスピードを改善する方法を共有しています。
私が勝手に作った共有内容なので、この記事でも公開します。
普段Adobe系のアプリを複数と、仮想環境のWindowsを立ち上げているので、Macの動作が重くなることがあります。
そんなときに「遅いMacを改善する方法」を紹介します。
作業中に重くなった時の対処
作業中、Macの動作が重いときの対処法を説明します。
たくさんのアプリを使用したり、CPUを酷使している場合です。
アクティビティモニタを起動する
まずはMacの使用状況を確認するのに、アクティビティモニタを使います。
アクティビティモニタは、MacのメモリやCPUの負荷をチェックできるツールです。
(最初からインストールされています)
アプリケーションフォルダの中にあるユーティリティ>アクティビティモニタ.appを起動します。
メモリをチェック
アクティビティモニタを起動したら、まずはメモリをチェックします。
これでアプリのメモリ使用量をチェックできます。
![](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed1.png)
Photoshopに多くのメモリが使われています。
③の「物理メモリ」とは、搭載しているメモリの容量です。
「使用済みメモリ」とは、現在アプリが使っているメモリの総使用量です。
アプリを終了させる
「使用済みメモリ」が「物理メモリ」を超えると、Macの動作が極端に遅くなります。
不要なアプリを終了しましょう。
特にWEBブラウザは、定期的に終了すると改善しやすいです。
また、CPUの占有率が高いアプリがあれば終了させます。
再起動する
使い続けると、どうしてもメモリを消費します。
時間に余裕があれば、Macを再起動します。
本体の熱を下げる
動画などを閲覧すると、Mac本体が熱くなります。
WEBデザインの作業で酷使しても、本体が熱くなることがあります。
Macが熱を持つと、動作が重くなります。
そこでMacの熱を下げることが有効です。
実際に熱くなっているのを確認するか、ファンの音が大きくなっていたら注意です。
(熱がある状態だと、アクティビティモニタのCPUで「kernel_task」の占有率が大きくなります)
USB扇風機を使う
小型のUSB扇風機を使うのが、熱を下げるのに最も有効です。
Macのアルミボディは、熱を持ちやすいですが、言い換えれば「熱を放出しやすい」作りです。
私はいろいろ使ってみて、グリーンハウスの扇風機がベストと思いました。
(グリーンハウスがない場合は、サンワサプライが次にオススメです)
- iMacの場合
- iMacでは、背面に風を当てます。
- Macノートの場合
- ノートタイプのMacは、背面、もしくはヒンジ部分に当てると効率よく冷えます。
また、ノートPCでは、以下のような扇風機付きの台も有効です。
ただし、私は扇風機ほどの効果を実感できませんでした。
木製の机に置く場合、熱が逃げにくいので、検討した方が良いでしょう。
私は冷却ジェルも試しましたが、ほとんど効果はありませんでした。
また(熱伝導率が高い)10円玉を乗せるというテクニックも、あまり効果を感じませんでした。
(そもそもMacだと熱を持つ場所に、10円玉を置けません)
メモリを解放する(Mountain Lion以前)
WEBブラウザなどは、使い続けると不要なメモリを消費します。
そこでアプリを終了しなくても、メモリを解放することで、メモリ消費を減らすことができます。
しかし注意が必要です。
Mavericks以降のOSだと、逆効果の恐れがあります。
圧縮メモリを使っているためという話ですが、いずれにしてもメモリ解放は非推奨です。
そのため、動作が重くなったときはアプリの終了や、Macの再起動を推奨します。
海外のフォーラムでも、メモリ解放はすべきでないとあります。
Mountain Lion以前のOSでは有効です。
念のためメモリを解放する方法を紹介します。
アプリケーションフォルダの中にあるユーティリティ>ターミナル.appを起動します。
![Macのターミナル](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed11.png)
ターミナルを起動したら、以下のコマンドを入力します。(コピーペーストでも可能)
sudo purge
入力したら、リターンキーを押します。
パスワードを聞いてくるので、Macのログインパスワードを入力し、リターンキーを押します。
一瞬だけ反応が止まって、メモリの解放は完了です。
アクティビティモニタで、「使用済みメモリ」が減っているのを確認できます。
Macのスピードを改善する方法
再起動をしても、全体的にMacが遅いと感じることはありませんか?
スピードを改善する方法があります。
先ほどは「作業中に遅くなったとき」の解決方法でしたが、次は「全体的なスピードを改善する方法」を紹介します。
SSD化する
SSD化は、最もスピードの違いが実感できる要素です。
内蔵ハードディスクがSSDでない人は、自分で換装するのは難しいかと思います。
SSD化については、以下の記事をご参考ください。
オススメはUSB3のSSDに、最新のMac OSをクリーンインストールすることです。
フュージョンドライブの場合
Macのフュージョンドライブは、SSD領域とハードディスク(速度の遅い)領域があります。
よく使うファイルやアプリは、SSD領域に自動で振り分けられます。
困ったことに、手動ではデータ領域を変えることができません。
結局のところ、SSD領域からデータがあふれると、Macが重くなります。
画像や動画などを頻繁に再生すると、SSD領域に入ったりするので困ります。
購入時には、フュージョンドライブ自体、避けたいところです。
特にiMacの場合、フュージョンドライブ(容量)よりも、SSD(速度)を重視した方が良いです。
外付けハードディスクに移動
フュージョンドライブのMacでは、なるべくデータを外付けハードディスクに入れます。
SSD領域が空けば、それだけでスピードが速くなります。
内蔵ハードディスクは、なるべくダイエットするべきです。
それでも難しい場合、外付けハードディスクに、SSDを使います。
デザイン作業をする人は、フォントをSSDに入れるのも手です。
メモリの増設
もちろんメモリの増設は、スピードの改善に大きな効果があります。
デザイナー、WEBクリエイターであれば、16GBのメモリが欲しいところです。
メモリについては、以下の記事にて「選び方や、必要なメモリの量」を詳しく説明しています。
メモリは電圧のタイプがあるので、気をつけてください。
システム環境設定のカスタムアイテム
システム環境設定のカスタムアイテムは、CPUを余計に使います。
![Macのシステム環境設定](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed2.png)
私のMacはFlashとJavaが入っています。
右クリックで、削除することができます。
使っていないタブレットのドライバなどは、削除しておきましょう。
Flash Playerですが、2017年10月時点で、ニコニコ動画の生放送ぐらいにしか使われていません。
私は削除して良いと思います。
右クリックで削除しても、残ってしまいますので、アンインストールしてFlash Playerを完全に削除しましょう。
アンインストール用のアプリが、Adobeの公式ページからダウンロードできます。
ログイン項目を減らす
ログイン項目を減らすことで、余計なキャッシュを増やさないようにできます。
(アプリは一回でも立ち上げない方が、わずかにスピードを改善できます)
システム環境設定の中にあるユーザとグループ>ログイン項目を選択します。
![](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed3.png)
アプリを選んで、マイナスボタンを押すと、削除できます。
たまにデザイナーの方で、ログイン項目にAdobeのソフトをいっぱい立ち上げる人もいます。
その方が、トータルで時間短縮できる場合もあります。
iTunesHelperは、iPhoneやiPadを接続するのに使われます。
内蔵ハードディスクの容量を減らす
内蔵ハードディスクの容量が圧迫されると、スピードが低下します。
外付けハードディスクを利用するなどして、なるべく内蔵ハードディスクの容量を空けましょう。
全体の10%以上、容量は10GB以上の空きが必要です。
透明度を下げる
透明度を下げることで、スピードを改善できます。
システム環境設定の中にあるアクセシビリティ>ディスプレイを選択します。
![Macの透明度を下げる](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed4.png)
「透明を下げる」にチェックします。
Mac OSは見た目が綺麗ですが、それが動作を重くすることもあります。
ダッシュボードを切る
ダッシュボードを使ってない方は、切った方が早いです。
システム環境設定の中にあるMission Control>Dashboardの切を選択します。
![ダッシュボードをオフにする](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed5.png)
私はいつの間にか、ダッシュボードを使っていないのに気づきました。
アニメーションを切る
わずかですが、ドックのアニメーションを切ると、CPUを節約できます。
システム環境設定の中にあるDockを選択します。
ウインドウをしまうときのエフェクトをジニーエフェクトからスケールエフェクトに変更します。
![ドックのアニメーションを切る](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed6.png)
デスクトップを整理する
これはちょっと盲点です。
デスクトップにファイルを直に置くと、サムネイルのプレビューがキャッシュを圧迫します。
ファイルをデスクトップに置かず、フォルダの中に入れれば良いだけです。
特に画像や動画は、デスクトップに置かないようにします。
Finder環境設定
新規Finderウインドウ(Finderでcommand+N)を「マイファイル」に設定していると、キャッシュを圧迫します。
特に不要であれば、Finder環境設定で「マイファイル」以外にしましょう。
Mac OS上部メニューのFinder>環境設定>一般を選びます。
![Finder環境設定](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed7.png)
新規Finderウインドウで次を表示:を、「マイファイル」以外にします。
ここはもっともアクセスする場所にしておくと便利です。
私は作業フォルダを設定しています。
タイムマシンを手動に切り替える
タイムマシンのバックアップ機能は便利ですが、結構な負荷を与えます。
手動でバックアップすることで、スピードを改善できます。
![タイムマシンバックアップを手動にする](https://no-mark.jp/wp-content/uploads/2017/10/mac-speed8.png)
上図のように環境設定で「メニューバーに表示」させておけば、いつでもメニューから手動でバックアップできます。
WEBブラウザにSafariを使う
WEBブラウザのSafariは、ChromeやFireFoxよりもMacの負荷が掛かりません。
Safariも重いと感じる場合は、キャッシュクリアを試してみましょう。
SMCとPRAMリセット
動作が不安定で、Macが遅い場合は、SMCやPRAMリセットが有効です。
本来は、動作不良のときに試す機能です。
今までのやり方で改善しなかった場合、最後の方に試してください。
PRAMリセット
PRAMリセットは、音量や画面解像度などの設定をリセットする機能です。
そのため、起動音も大きく鳴りますので、音量などの再設定が必要です。
Macを再起動、もしくは起動して「すぐに」キーボードのoption+command+P+Rのすべてのキーを押し続けます。
キーを押し続けると、さらに再起動するので、手を放します。
念のため、アップル公式ページより、最新の情報をご参考ください。
SMCリセット
SMACリセットは、お使いのMacによって方法が変わります。
手順については、以下のアップル公式ページより、最新の情報をご参考ください。
Onyxを使う
Onyxは、Macの定番メンテナンスツールです。
このアプリは、中〜上級者向けです。
ある程度、知識のある人に推奨します。
(私は使っていません)
PC設定のカルマさんの以下の記事が参考になります。
PC設定のカルマ:Macアプリ「OnyX」 – システムのキャッシュを削除(クリーニング)
クリーンインストールする
これは最後の手段です。
Mac OSは無料でアップグレードできますが、通常のアップグレードだと、不具合が出たり動作が遅くなったりします。
私は過去の経験上、新しいOSは、必ずクリーンインストールするようにしています。
それでもMacが遅いと、感じるかもしれません。
もし、OSをクリーンインストールして、メモリ増量やSSD化を済ませているのに「まだ遅い」と感じるのなら、Macを買い換えるタイミングです。
まとめ
私は自宅のiMacが故障したとき、Macbook Air(late2011)で、当サイトを更新していました。
やはり6年前のMacノートでは、厳しいものがあります。
Macの動作を軽量化する必要がありました。
最も効果が高いと感じたのは、本体の熱を扇風機で冷ますことでした。
これらの施策を試しても、まだ重いのであれば、Macを買い換えるタイミングなのかもしれません。