以降具体的な「オンライン活用法」を解説していこうと思うのですが…手を動かす前に、”どうしても知っておいていただきたい「考え方」”を必ず知って、踏まえておいてほしいのです。こと当サイトでのアドバイスを参照するうえでは、以下をお約束ください(「利用規約」みたいなものですね)。
最初にハッキリお伝えしておきます。
当サイトは、あなたにとって公正明大※な存在ではありません。
※隠し立てがなく公平で、私心がなく、態度が堂々として正しいこと
情報や意見はそもそも”玉石混交”であり”操作された”もの
なにより、そもそも「教育論」はそれを「受けた人の数だけある」と言われます。つまり、”義務教育を受けた人”ならば誰しも、自分の経験に基づく「教育」や「学校」に対する持論(賛否含めて)を持っています。批判的に「床屋談義(※散髪中に交わす気軽な雑談くらいの内容)」などとも言われ、たとえ親身かつ無料で、一心に訴えかける方がいて、それに心響いたとしても、一度で全部を信じないようにしましょう。
「不登校」も然りです。言葉としては一つですが、あくまで”大きな主語”であって、実際には子どもの数だけ「理由」も違えば、「解決策(正解)」も異なります。Aさんの家の正解が、Bさんの家では毒になることだってあるのです。
輪をかけて「インターネット」は真偽がわからない
さらに、私たちが頼りにするインターネットの情報は玉石混交です。もちろん発信者の多くは「善人」ですが、なかには以下のような「善意を装った第三者」も紛れ込んでいることを、心の片隅に置いておく必要があります。
- 事業者(お金をとりたい) 「この教材を使えば学校に戻れます」「復学率100%」など、不安を煽って高額な商品やサービスへ誘導するケース。
- 優位に立ちたいだけ(マウントを取りたい) 「うちはこうして成功した(だからできない貴方はダメ)」と、アドバイスのふりをして自分の承認欲求を満たそうとするケース。
- 取材者(情報をとりたい) 親身に話を聞いてくれるけれど、実は記事やコンテンツの「ネタ」として、センセーショナルな悲劇を探しているケース。
- 自分の過去を正当化したい人(トラウマの投影) 「私も辛かったけど我慢して行ったから今がある。だからあなたも甘やかすな」と、自分の過去の我慢を正当化するために、他人にも同じ我慢を強いるケース。
さらに、私たちが普段使っている検索エンジンやSNSでは、以下のような仕組みによって”公平ではないアドバイス”が優先表示される傾向が、年々強まっています。少し難しい言葉ですが、噛み砕いて説明します(より専門的には、自ら調べてみてください)。
- フィルターバブル(聞きたいことだけ) 検索サイトが「この人はこういう記事が好きだろう」と気を利かせて、あなたの考えに近い情報ばかりを表示する機能です。結果、自分にとって「耳心地の良い意見」だけに囲まれてしまい、反対意見や別の視点が見えなくなってしまいます。
- エコーチェンバー(言いたいことだけ) SNSで同じような意見の人ばかりと繋がっていると、「自分の周りの声」が反響し合って、あたかも「世界中のみんながそう言っている」かのように錯覚してしまう現象です。不登校の不安の中にいると、極端な意見でも信じ込みやすくなるので注意が必要です。
- インフルエンサー(声の大きい人だけ) フォロワーが多い人の意見が、必ずしも「正しい」とは限りません。単に「声が大きい」「言い切りが強い」だけで目立っている場合もあります。特に育児や教育分野では、極端な成功体験(生存者バイアス)が過剰に拡散されがちです。
仮に以下を知らず(疑わず)にSNSなどから情報収集し続けた場合、以下のようになってしまいます(実際に、先輩ママからよく聞かれる症状です)
- 「我が子」を見ずに、「教育論(How to)マニア」になる
- 「仮想敵」を作り出しコミュニティに入り浸り、リアルな社会から孤立する
- 「他人の成功」と「自分の現実」のギャップに絶望する
では「AIに相談」すればよいか?
「人間にはバイアス(偏り)があるなら、機械であるAIに相談すれば公平なのか?」 気になりますよね。そこで実際に、ボクが「Gemini(GoogleのAI)」本人に直接聞いてみました。以下、AIからの”極めて公平な(と伝えて得られた)”回答です。
(Gemini) ご質問ありがとうございます。AIである私の仕組みについて、客観的な事実をお伝えします。
Q. あなたは相談を受ける際、”何”の情報を参照しているのですか?
A. 私は、インターネット上に存在する膨大なテキストデータ(書籍、記事、会話ログ、コードなど)を学習し、それを参照元としています。ただし、これらは「過去のデータの集積」であり、今現在、目の前で起きているご家庭のリアルな感情や、学習データに含まれていない最新の個別事情までは参照できません。
Q. その情報をどのように選別し、提供していますか?
A. 私は情報の「真実かどうか(真偽)」を人間のように判断しているわけではありません。ユーザーの問いかけに対して、「文脈的に最も確率が高く、自然で、役に立つと思われる言葉の繋がり」を計算して選別・生成しています。つまり、ネット上に多い意見(多数派の意見)が、あたかも正解のように出力される傾向があります。
Q. ユーザーの不利益や誤解につながることはありますか?
A. はい、あり得ます。これを「ハルシネーション(もっともらしい嘘)」と呼びます。 また、私の学習データ自体に偏り(バイアス)が含まれている場合、公平なつもりでも偏った回答をすることがあります。さらに、相談者様が「学校に戻したい」と強く願って質問をされれば、私はその意図を汲み取り、「学校に戻すための方法」を優先して提示します。それが結果として、お子様を追い詰める選択肢であっても、AIはそこまでの責任を負えません。
そして、先ほどのAIからの「公平な回答」すら、実は”ボクの聞きたかったこと(公平であること)”に最適化されています (ぜひ皆さんも”上記と同じように”、自身のAIに問いかけてみてください。全く別の回答が出てくるはずです)。
このように、「AI」という相手は、以下の掛け合わせで動いているに過ぎません。
- What(ネタ元): 過去の膨大なデータから導き出された「平均値(最大公約数)」
- × How(答え方): 目の前のあなたが「言ってほしい(聞きたい)」と願っている文脈
つまり、AIは「真実」を語る預言者でも専門家でもなく、あなたの問いかけに応じて「過去のデータを、あなたが望む形に編集して返す鏡」なのです。 だからこそ、使う側(私たち)に「軸」がないと、いつまでも自分が欲しい言葉だけを探して、鏡の中を彷徨うことになってしまいます。
多角・重層・複眼的に調べる
いかがでしたか? AIでさえ、万能ではないのです。 このように改めて考えると、インターネットの情報は玉石混交ですし、なによりこのサイトを書いている”ボク”もまた、必ずしも公明正大ではありません(ボクなりのフィルター/偏向性がかかっています)。
だからこそ、情報を集める時は「カメラのアングルを変える」または「別のメガネで見てみる」意識が大切です。 「学校側の視点」「子どもの視点」「親の視点」、あるいは医療・福祉・社会・人文……。一つの情報だけで判断せず、上から、横から、下からと、複数の視点で眺める”癖”をつけてみましょう。
ボクの師匠が”口スッパ”で言い続けていたことは以下です。
・必ず「多角・重層・複眼」でみる
・「木(視点)だけでなく林(視野)・森(視座)」もみる
・「虫・魚・鳥・そして”宇宙”」の視点を持つ
当時はまたかようっせーな その度ありがたく拝聴していましたが、改めて社会に出てくると、本当に重要なことだと気づきました。
批判的に考える(クリティカル・シンキング)
そして、入ってきた情報をそのまま飲み込まないこと。 「これって本当かな?」「ウチの子にも当てはまるのかな?」「この人は、どうしてこういう発言をしているんだろう?」 一度立ち止まって、「健全に疑う」こと。これを「クリティカル・シンキング(批判的思考)」と呼びます。
疑うことは、決して悪いことではありません。 よく混同されがちですが、相手を感情的に攻撃する「非難」と、物事の背景や本質を冷静に見極める「批判(クリティカル)」は、全くの別物です。
そもそも、私たちが昔から「疑うなかれ(先生やテレビの言うことは絶対だ)」と教え込まれてきたのは、一体なぜでしょうか? 意地悪な見方をすれば、それは”誰かにとって、その方が都合が良かったから(扱いやすかったから)”ではありませんか?
……はい、今のがまさに「批判的に考える」ということです 笑
言い切らない、わかったつもりにならない(ネガティブ・ケイパビリティ)
最後にまとめとして、一番難しいけれど、一番大切なことをお伝えします。 それは「答えが出ない状態に耐える力」です。
専門用語で「ネガティブ・ケイパビリティ」と言いますが、不登校には特効薬がありません。すぐに白黒つけようとせず、「今はまだ分からないけど、もう少し様子を見てみよう」「焦って結論を出さずに、このモヤモヤを抱えたまま、今日を過ごしてみよう」という姿勢。
ネットやSNSは「これが正解!」と手っ取り早い答え(ファスト教養)を提示してきますが、子育て、こと不登校においての「正解」は、検索窓の中ではなく、目の前にいる「子ども」の中にしかありません(そういう意味では、そもそも「正解」もありません)。
分からないことは、不安です。でも、その「分からない」という余白の中にこそ、お子さんが自ら動き出すためのスペースが隠されているのかもしれません。あるいは「子どもには”可能性”がある」と信じるなら、まさに「今、その目の前のわからなさ」が大きいほど、未知なる可能性も高いと言えるのです。
哲学の言葉では、これを「可能態(かのうたい)」と呼びます。 まだ何者でもないけれど、何にでもなれるエネルギーが充満している状態。今の「不安」「不満」という余白だって、実は未来のための「助走スペース」なのです。
(本当の)まとめ:「魔法の鏡」を使いこなす
そしてまた、ここでボクはさらっと”嘘”をつきました。
先ほど、「一番大切なのは『分からないままでいる力(ネガティブ・ケイパビリティ)』だ」と言いましたが ……いいえ、違います。 本当に一番大切なもの。それは、ネットの検索窓の向こう側ではなく、今あなたの目の前にいる、ありのままの「子ども」です。
それ以上でも以下でもなく、子どもにとってはスマホの中の専門家ではなく、あなた(親)こそが、唯一にして絶対的な「世界」なのですから。
ではなぜボクが、もっともらしい顔をして”嘘”でまとめかかったか? それは「画面の中の言葉(強調と言い切り)は、いとも簡単に親の視点(あわよくば心)を子どもから奪える」ということを、この場で実演したかったからです。
ボクが少し言葉巧みに誘導すれば、皆さんは「なるほど!ためになる役に立つ頼りになる!」と信じ込み、横にいるお子さんを見るのを忘れて、以降画面の中のボクの言葉に夢中になってしまったはずですイッヒッヒ
これこそが、「魔法の鏡」の正体です。
鏡は「見たいもの」しか映さない
「鏡よ鏡、世界で一番正しいのは誰?」 そう問いかければ、インターネットやAIという魔法の鏡は、あなたが「こうあってほしい」と願う姿(あるいは恐れている姿)だけを、増幅して映し出します。
- 「不登校は不幸だ」と思って覗けば、不幸な情報だけが映ります。
- 「不登校は機会だ」と思って覗けば、希望の光が映ります。
このように「オンライン」は、上手に使えば承認欲求も知識欲も満たしてくれますが、ヘタに”依存”すると、いつの間にか鏡の中に引きずり込まれ、誰かの意見(アルゴリズム)の操り人形になってしまうのです。
大事なのは「肉(オンライン)も魚(オフライン)も」
昔からよく言われることですが、何事も「用法用量をよく守って、バランスよく」が鉄則です。
- オンライン(肉):即効性のあるエネルギー源。AIや情報は、疲れた時にガツンと効くスタミナ食です。
- オフライン(魚):じっくり味わう身体の素。子どもの体温、声、沈黙、共有する空気感。これこそが親子の骨や血を作る基本食です。
鏡(オンライン)はあくまで、身だしなみや顔色をチェックするための「道具」であり「手段」です。チェックが終わったら鏡を置いて、改めて”現実”で答え合わせをしにいきましょう。
そして「理想」ばかり追い求めず、目の前の子どもと不完全なあなたと、”ありのまま同士”で向き合い、ゆっくり進んでいきましょう。
それこそが、「(油断すればオンラインに侵食されがちな!)令和」の不登校を生き抜く、「生存戦略」となるはずです
