ほどく:「わかる」をあきらめ、「ゆるく観察」する
ここでは、”ただ待つ(セキュアベース+ケア)”だけの「混乱期」から少し積極的に、”関わる(チャージ+セラピー)”の「温め期」へと徐々に移行します。ただし”焦り”は禁物です。まずは以下の項目をご確認ください。”3つ以上”当てはまるものがあれば、お子さんの心身は「マイナスからゼロ」へ回復し、内面を紐解くための準備(温め期)が整いつつあるサインです。
「温め期」への移行チェックリスト
□ 1. 生理的なリズムが一定になってきた(生命力の回復)
- 食事を摂る、入浴する、(昼夜逆転があったとしても)まとまった時間は眠るといった「活力(生命力)のバロメーター」が安定してきた。
- 朝、カーテンを開けたり光を入れたりすることへの拒絶が弱まってきた。
□ 2. 自分の好きなことに気が向き始めた(エネルギーの充填)
- ゲームや動画を「不安を紛らわせるため」ではなく、純粋に「楽しむため」に熱中している様子が見られる。
- 「これが面白い」「新記録が出た」など、趣味に関する自発的な発言や共有が増えた。
□ 3. 親子間で「パス(沈黙)」が認められている(安全の確立)
- 答えたくない問いに対し、無視や暴言ではなく「今は話したくない」「パス」という”意思表示”ができ、親もそれを尊重できている。
- 家庭内で、雑談、または日常の些細な会話(食事やニュースなど)をシェアできる空気になっている。
□ 4. 些細な「自己決定」ができるようになった(自律の芽生え)
- 「どっちを食べる?」「何時に外に出る?」といった小さな二択に対して、自分で選んで実行できている。
- 親の先回りした提案を断り、「自分はこうしたい」という意志が(たとえワガママに見えても)出てきた。
□ 5. 感情の爆発や激しい身体症状が落ち着いてきた(からだの安定)
- 腹痛、頭痛、パニックといった激しいSOSサインの頻度が(”なくなる”でないにせよ)減り、穏やかに過ごせる時間が増えた。
- 親の失敗談や弱音を聞いて、フッと笑ったり共感したりする心の余裕が見え始めた。
いかがでしたか?”3つ以上”当てはまるものがあれば徐々に「回復期に向かいつつある」兆し…ですが”チョット待った!”でお願いします。
ここで注意したいのが、「理解しよう」としないことです。「理解する(わかる)」が
・「こころ」を受け取る(ことが許される)
・受け取ったこころを解釈する
ならば、今はまだ「こころの”仮免許”」です。そもそも、つい昨日まで「混乱期」だったわけですから、まだまだ「地図」なんてありません。また「理解」できるのはあくまで「一般論」か、または「不登校前の子ども」のことまでです。今は「不登校の子ども」であり、全く個別の「わからない」存在なのだと考えましょう。
オススメしたいのは、無理に「わかろうとする(Judgement)」ことではなく、「観察する(without Judgement)」です。
以下に記事をまとめましたので、ぜひご一読ください
→不登校「回復」への羅針盤――「わかろうとする」を手放し「観察する」勇気
紐解く:「具体」と「抽象」の行ったり来たり
「不登校」という状況は、一人ひとりの背景や環境が異なり、極めて複雑で不確実なものです。そこには「こうすれば正解」という唯一にして絶対の、”一般普遍解(マニュアル)”は存在しません 。
ゆえに不登校について、古今東西100冊以上の書籍や論文があるわけですが、「この本/言説/専門家がジャストミート!」というものもありませんし、なにより混乱した状況の中で1冊を通読するのは、精神的にとても大変です。
だからこそ私たちは、その時その状況に応じて、自分にとっての”パターン(よりよい個別暫定解)”を複数見つけ出し、それらパターン(抽象)を具体的、また選択的に子どもに試していく必要があります 。
そこでオススメしたいのが、以下「不登校のパターン・ランゲージ」です。
→【不登校のパターン・ランゲージ】解決策を複数”ざっくり”理解して試す
上記のパターンは、”古今東西100冊以上の書籍”をボク(スガヤ)が読み解きパターン化したものです。もしさらに「深く/詳しく知りたい!」という場合は、それら元になった書籍を書評として公開していますので、随時ご参照ください。
→【不登校ブックガイド】「4つのカテゴリ」から多角・重層・複眼的に考える

















