homiee

取材予定:2025.12.15 / 語り手:長坂 有浩(株式会社mommy daddy 代表)

不登校は「休憩」でいい。
銀座の一軒家が目指す、家より温かい「第3の家族」

[画像:homieeの温かいリビングやスタッフと談笑する様子]

「学校に戻すこと」をゴールにしない。
運営会社の社名「mommy daddy(マミー・ダディ)」が示す通り、社会的な自立や学習の前に、まずは枯渇した愛着や安心感を埋めることを最優先にするフリースクール「homiee」。
なぜ今、教育の場に「家族のような機能」が必要なのか。代表の長坂有浩氏に、その優しい決意を聞きました。

取材先データ:homiee(ホーミー)
運営:株式会社mommy daddy
拠点:東京都中央区(銀座・築地エリア)
特徴:早朝・夜間預かり対応、食事提供、家族支援

目次

1. 「戻らなくていい」。ここがあなたの家だから

homieeの扉を開けた瞬間、感じるのは「学校」の緊張感ではなく、「親戚の家」のような緩やかな空気です。
長坂代表は、不登校支援のあり方について、明確に「学校復帰」へのこだわりを捨てています。

「家や学校で傷ついた子に、外の基準(偏差値や登校日数)を当てはめても苦しめるだけです。
まずは『ご飯が美味しい』『安心して眠れる』。そんな当たり前の生活を取り戻すこと。ここに来て、ただ笑っていてくれるだけで十分なんです」
長坂 有浩 代表

嫌なことは「絶対にさせない」。
徹底して嫌なことから逃げ、守られる経験をすることで、子どもたちは初めて「次はどうしようかな」と未来に目を向けるエネルギーを溜めることができます。

2. スタッフは「先生」ではなく「親戚のおじちゃん」

ここで働くスタッフに求められるのは、高度な学習指導力ではありません。
子どもを丸ごと受け止める「圧倒的な包容力」です。

[画像:スタッフが子どもと同じ目線で遊んだり料理したりしている様子]

勉強を教える先生ではなく、一緒にご飯を作り、悩みを聞いてくれる「親戚のおじちゃん・おばちゃん」。
この斜めの関係性が、親でも学校の先生でもない「第3の家族」として機能し、子どもの孤独感を癒やしていきます。

3. 学習は「待ち」の姿勢で。エネルギーが満ちるまで

保護者が気になる「学習の遅れ」についても、homieeのスタンスは一貫しています。
「エネルギーが溜まるまでは、鉛筆も持たせなくていい」。焦って勉強させても、土台となる心が折れていては意味がないからです。
もちろん、子ども自身が「やりたい」と言い出せば全力でサポートしますが、それはあくまで回復の結果としての行動。大人が先回りして誘導することは決してありません。

当サイト基準軸からみる「homiee」

1. 発達支援の専門性

「回復」特化型の安全基地。
スキル向上よりも「愛着形成」や「心理的安全性」を最優先します。HSC(ひといちばい敏感な子)や、人間関係に疲弊した子にとって、安心して羽を休める「サンクチュアリ」として機能します。

2. 未来スキル・IT

「つながり」のためのデジタル。
プログラミング教育など機能的な側面よりも、家に引きこもりがちな子が社会や他者とつながるための「コミュニケーションツール」として、ゲームやSNSを肯定的に捉えています。

3. キャリアの出口

まずは「日常」を取り戻すことから。
進学実績や就労支援を急ぐのではなく、まずは「人とご飯を食べる」「安心して眠る」といった生活の土台を再構築し、結果として社会的な自立へ繋げていくアプローチです。

4. カリキュラム

完全フリー(生活そのものがカリキュラム)。
決まった時間割はありません。その日の体調や気分に合わせて、「何もしない」ことも含めて自分で選択します。料理や掃除など、生活を通じた学びを大切にしています。

5. 出席認定

学校との連携も柔軟に対応。
「戻らなくていい」というスタンスですが、本人が希望すれば在籍校との連携(出席扱い)もサポートします。あくまで「本人の意思」が中心です。

6. オンライン対応

家から出られない時期もサポート。
完全な通室だけでなく、チャットやオンライン通話を通じた「つながり」も維持します。物理的に通えなくても「ひとりじゃない」と感じられる関わりを重視しています。

7. 進学・学習支援

エネルギーが満ちるのを「待つ」。
学習の遅れを取り戻すことよりも、学習に向かうためのエネルギー回復を優先します。意欲が出てきた段階で、個別に学習サポートを行います。

8. 料金

食事・預かり込みの安心価格。
フリースクールとしては珍しい「食事提供」や「早朝・延長預かり」を含めたプランを展開。保護者のレスパイト(休息)ケアも兼ねた、家庭全体を支える料金体系です。

「もう頑張らなくていい場所」を探しているなら。

公式サイトを見る(仮)

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